チャンピオンズリーグ(CL)出場権をかけて熾烈な戦いを続けるチェルシーに激震が走ったのは2月のこと。ベルトラン・トラオレが18歳になる以前から下部組織でプレーしていたという証拠を国際サッカー連盟(FIFA)がつかんだことで、今後2回の移籍市場において補強を禁止する処分が下され、確定すれば大打撃を被ることになる。この処分が下されれば、大多数のチェルシー関係者が不利な立場となるが、一部にはそうでない関係者も存在する。それがレンタルでクラブを離れている選手たちだ。所属している選手だけでやりくりしなければいけなくなった場合、彼らの力は確実に必要となってくるだろう。今回は、補強禁止処分がチェルシー復帰のチャンスとなる3選手をご紹介する。
リース・ジェームズ
ポジション:DF
レンタル先:ウィガン・アスレチック
補強禁止処分が下され、ダビド・ルイスとのガリー・ケーヒルと契約延長を行わないのであれば、セサル・アスピリクエタがCBとしてプレーする機会は増えるだろう。そうなればSBに人員が必要となる。そこでウィガンにレンタル中のジェームズだ。2018年にチェルシーのアカデミー最優秀選手賞に輝き、今シーズンはウィガンで右SBとして高いパフォーマンスを発揮している。CBで起用されることもある。昨年9月にはチームの月間MVPにも選ばれており、トップチームでも問題ないレベルにあるだろう。
タミー・アブラハム
ポジション:FW
レンタル先:アストン・ビラ
得点能力にも問題を抱えるチェルシー。その問題を解決できる選手はアブラハムかもしれない。ブリストル・シティ、スウォンジー、アストン・ビラで着実に経験を積み、イングランド代表にも召集経験のある21歳だ。今シーズンは35試合で25ゴールを挙げている。空中戦を得意としている選手にしてはドリブルも得意で、プレーの幅も狭くない。将来的にチームを支えるストライカーにもなりえるだろう。
クル・ズマ
ポジション:DF
レンタル先:エバートン
2014年にチェルシーに加入したズマは2016年に十字靱帯を損傷する大けがを負ってしまう。リハビリに時間がかかったことで、彼はストーク・シティへのレンタル移籍を決断。プレー時間の確保を優先した。昨夏にはストークからエバートンへとレンタル先を変更。そしてそのエバートンで、主力DFとして活躍中だ。マルコ・シルバ監督の下、試合を読む力を向上させ、リーグでも指折りのディフェンダーとなっている。エバートンは完全移籍を盛り込んでいるが、契約に買い取りオプションはついていない。補強禁止処分が下されれば、間違いなくチェルシーに戻るだろう。
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