年明け以降好調を維持し、停滞が続く3位インテルとの勝ち点差を2に縮めている4位ミラン。2013/2014シーズンに出場して以降5シーズン連続で逃しているチャンピオンズリーグ(CL)の舞台に、限りなく近づいている。今回はそんなミランのCL復帰を後押ししている5つの事実をご紹介する。
強固なディフェンス
年明け以降に行われた10試合でミランが喫した失点はわずかに3。1試合あたり0.3失点という驚異的な数字だ。スーペルコッパ・イタリアーナでもユベントスを相手に1失点でしのぎ切るなど、その強度は信頼に値する。27日に行われたラツィオとのコッパ・イタリア準決勝1tレグでも、多くのシュートを許しながらもゴールは許さなかった。守備力の高さは間違いなく現ミランのストロングポイントの1つとなっている。
ピョンテクの存在
素晴らしいディフェンスを見せているミランだが、攻撃面でもクシシュトフ・ピョンテクを中心に破壊力が増している。直近のリーグ戦3試合ではいずれも3得点と、継続性もしっかりと見せている。また、多くの選手に得点が生まれている点も忘れてはいけない。ピョンテク、フランク・ケシエ、サム・カスティジェホ、ルーカス・パケタ、ファビオ・ボリーニ、スソ、パトリック・クトローネ、ハカン・チャルハノールの8選手が年明け位以降にゴールを記録している。ただ、ラツィオ戦ではピョンテクは孤立させられ、2本のシュートを打つにとどまった。改善すべき点はあるだろう。
インテルの停滞
直近リーグ戦5試合を2勝2分1敗と、明らかにブレーキがかかっている3位のインテル。かつては遠かったライバルの背中を、ミランは射程圏内に捉えている。ラツィオやアタランタに大差をつけて勝利していたかつての姿からは程遠いインテル。クラブと揉めに揉めているマウロ・イカルディの不在も影響しているだろう。このまま復調できなければ、3月18日のミラノダービー、もしくはその前に順位が入れ替わってもおかしくない。
層の厚い中盤
一時はケガ人が続出し、壊滅状態だったミラン。しかし、離脱した選手が続々と復帰し、現在の安定感あるチームの土台となっている。特に中盤の充実度はトップクラス。ケシエ、ティエムエ・バカヨコ、パケタに加えて、ルーカス・ビリア、ジャコモ・ボナベントゥーラも控えている。チャルハノールも中盤でプレー可能だ。よりタフになっていくであろうリーグ戦を考えると、これは心強い事実。選手の組み合わせにも多様な可能性を感じる。
ジャンルイジ・ドンナルンマ
堅いミランのディフェンスを最後方から支えているのが20歳の誕生日を先日迎えたドンナルンマだ。2月6日時点での数字にはなるが、セーブ率は87.3%は欧州トップの数字。2017年にもPKのセーブ率などでもてはやされたドンナルンマだが、彼の成長が止まらない。もちろんセーブ面だけでなく、ビルドアップ時の冷静さや精度の向上など、現代のGKに必要なスキルを高いレベルで保持し、その点も成長を見せている。
コメントランキング