ラ・リーガ

【第2弾】ラ・リーガ期待の新星。“結果を残す10代”チュクウェゼ

ラ・リーガ期待の新星シリーズでは、スペインの地で輝きを放とうとしている10名の若手プレーヤーをご紹介していく。第2弾はすでにラ・リーガで結果を残し始めているナイジェリアのサムエル・チュクウェゼ。19歳ながらレギュラーに定着しつつある逸材だ。

ラ・リーガにはビジャレアルのチュクウェゼのように、直接的に影響を及ぼすような超若手選手はほとんどいない。しかし、19歳のナイジェリア代表はイエローサブマリンで成功の可能性を見出すところまで登っている。


チャンスを即結果に

アビア州のイクゥアノに生を受けたチュクウェゼは2018年11月4日のレバンテ戦でリーグ戦デビュー。同月2日にはコパ・デル・レイのアルメリア戦でチームを救うゴールを見せるなど、彼の活躍はスピーディーだ。ラ・リーガでの初ゴールは11月11日のラージョ・バジェカーノ戦。2人のディフェンダーを置き去りにして、鮮やかなゴールを挙げている。次の週末にはサンティ・カソルラからバックヒールでパスを受け、テクニックを見せつけるかのようなゴールを披露し、2得点目を記録した。

チュクウェゼはカンプ・ノウでのバルセロナ戦も敗北はしたものの、90分間ピッチで存在感を示した。その後ヨーロッパリーグ(EL)のスパルタク・モスクワ戦でゴールを挙げ、ELでの初得点も記録している。


生い立ち

チュクウェゼが1999年5月22日にナイジェリアのアビア州で生まれたときには、すべてのものが遠くに離れているように見えただろう。しかし、彼が5歳でサッカーを始めると、勉強に集中してほしい両親の期待をよそに、サッカーの才能と献身性が光輝いていった。

ナイジェリアで有名な育成機関ダイアモンド・アカデミーでスキルを磨いたチュクウェゼは、2015年のU-17ワールドカップで印象的なパフォーマンスを見せたことで世界的な注目を集めることに(ナイジェリアは同大会優勝)。ホスト国であるチリ代表戦でのわずか25秒でのゴールなど、3ゴールを挙げたチュクウェゼはブロンズ・ブーツ賞を受賞している。


ビジャレアル加入

2017年にダイアモンド・アカデミーからビジャレアルに加入したチュクウェゼ。ユースチームからのスタートとなった。しかし、すぐにCチームに昇格すると、2018年4月15日には3部リーグに所属するBチームでシニアデビューを果たしている。5月20日にはアスレティック・ビルバオ戦で初ゴールを挙げている。そして、トップチームとの練習でコーチに認められ、トップチームでプレーするチャンスが与えられた。


プレースタイル

素早いカットインからのシュートを得意とするチュクウェゼはアリエン・ロッベンと比較されることが多い。20011年から2015年にビジャレアルでプレーしたナイジェリア代表の先輩、イケチュ・ウチェの後継者と言ってもいいだろう。

チュクウェゼがラ・リーガで与えている衝撃は、彼が次のクリストファー・オーエンになれるという期待をもたらしている。オーエンは1990年代にコンポステラで48ゴールを挙げる活躍を見せた。これはラ・リーガ史上アフリカ人選手3番目のゴール数だ。


チュクウェゼはチームのスピリット

昨年11月にウガンダ代表との国際親善試合にスタメン起用され、A代表デビューを飾ったチュクウェゼ。困難が続く2018/2019シーズンのビジャレアルにおいて、早い段階から活躍を見せる彼の存在は希望だ。チュクウェゼはチームのスピリットを高く保つことのできる世界有数の新星となっている。


名前:菊池大将
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