勝ち点「2」差に3クラブがひしめき合う大混戦の中、来季AFCチャンピオンズリーグは最終節を迎える。その最終節では現在2位につけているサンフレッチェ広島と4位北海道コンサドーレ札幌が札幌ドームで大一番を迎える。
かつてこの両クラブは2002年シーズンの最終節でも対戦したことがあり、この時は勝利しなければJ2降格が決定する広島を相手にすでに降格が決定していた札幌がVゴールにより5-4で勝利するという歴史的な一戦を演じている。
今季はJ1上位争いでこの因縁の対決が実現する格好となっているが、鹿島アントラーズも含めた3クラブについて来季ACL出場権獲得の条件を振り返る。
2位:サンフレッチェ広島(勝ち点56)
最終節の対戦相手:北海道コンサドーレ札幌(A)
AFCチャンピオンズリーグ出場権獲得条件
1、引き分け以上で来季出場決定
2、敗戦の場合は、
・鹿島アントラーズが敗れると出場決定
・鹿島アントラーズが引き分けの場合は、鹿島アントラーズと得失点差比較
8月に行われた川崎フロンターレとの直接対決以降、リーグ戦で2勝1分7敗と急激に調子を落としているサンフレッチェ広島は、背水の陣で極寒の地・札幌に乗り込むこととなった。また11月の代表ウィークではMF青山敏弘が右ひざを痛めたため日本代表を離脱しているが、中盤で不可欠な存在である同選手のコンディションがどの程度回復しているのかも気掛かりな点だ。引き分け以上で出場権獲得と北海道コンサドーレ札幌より条件は緩いものの、対戦相手のモチベーションやほぼ完全アウェイの環境下での試合であることを踏まえると…
3位:鹿島アントラーズ(勝ち点55)
最終節の対戦相手:サガン鳥栖(H)
AFCチャンピオンズリーグ出場権獲得条件
1、勝利で来季出場決定
2、引き分け以下の場合は、
・サンフレッチェ広島が引き分け以上の場合に出場決定
・鹿島アントラーズが引き分け、かつ北海道コンサドーレ札幌が勝利の場合はサンフレッチェ広島との得失点差比較
今季のAFCチャンピオンズリーグを制した鹿島アントラーズは、ACL優勝後も天皇杯準々決勝・ヴァンフォーレ甲府戦とJ1リーグ第33節・ベガルタ仙台戦を連勝で飾っている。来週なかばに控えている天皇杯準決勝・浦和レッズ戦との両にらみという形になるものの、先にリーグ戦で来季のACL出場権獲得を目指す。その上で天皇杯タイトルを獲得するとともに、プレーオフではなくグループステージからの参戦としたいところだ。引き分けで終えた場合は出場への条件が北海道コンサドーレ札幌対サンフレッチェ広島の試合結果に依存する形となるため、あくまでも勝利を目指す。
4位:北海道コンサドーレ札幌(勝ち点54)
最終節の対戦相手:サンフレッチェ広島(H)
AFCチャンピオンズリーグ出場権獲得条件
1、勝利で来季出場決定
クラブ創設以来初となるAFCチャンピオンズリーグ出場を目指す北海道コンサドーレ札幌は、前々節の浦和レッズ戦で敗れたことにより一時期は自力での3位圏内入りが消滅したものの、前節のジュビロ磐田戦で快勝劇を収め、かつサンフレッチェ広島がリーグ戦6連敗を喫したことにより最終節を目前にしてACL出場の可能性が高まっている。鹿島アントラーズとの得失点差を考慮し、引き分け以下の場合は4位で確定することを踏まえると、ミハイロ・ペトロビッチ監督のもとで培ってきた攻撃的なスタイルを貫くことに尽きるだろう。ほぼ満員の札幌ドームの雰囲気を味方につけて大舞台に臨む。
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