
先ほど1-1の引き分けで終えた、日本代表対ベネズエラ代表のキリンチャレンジカップ2018。今回の試合から見えてきた、日本代表の5つのことをご紹介する。

4試合で最も価値のある試合
ウルグアイのような列強国に比べれば、ネームバリューなどは劣るベネズエラ。しかし、これまでに森保JAPANとして戦ってきた試合の中で、最も価値のある試合と言えるだろう。攻撃面、守備面ともに日本をしっかりと研究し、ビルドアップの妨害から4-4-2の守備ブロックをズラすためのサイドチェンジなど、日本代表がこれから大きな舞台で戦うときに対策されるであろう点をピンポイントでケアしてきた。その中で中盤の選手のポジション取りの工夫や、前線のパスコースの確保の仕方など、試合の中で解決策を見つけていく練習ができたことは非常に大きい。

大迫は偽9番?
所属するブレーメンで求められることの多さから、プレーの幅を広げざるを得ない状況にいる大迫。大迫にとっては難しい現実ではあるが、日本代表にはいい影響を与えているかもしれない。縦パスを引き出す動き出しと、タイミングの良さ、そこからのプレーの質は日本代表を大きく助けた。これまでの対戦国の中で最も対策を講じてきたベネズエラに対して試合の中で考えて、縦パスを引き出せたことは大きい。

森保監督は日本のアンチェロッティ?
森保一監督は大まかなルールを設定し、細かい部分は選手の特性や所属するクラブでのロールを活かす形をとれている。南野拓実のネガティブトランジションの早さや、前線での最後の攻略の部分でのアイデアなど、選手個々人の直感的なプレーがスムーズな攻撃を可能にしている。自身が多く用いてきた3バックでなく、4バックで臨んでいる点も柔軟性の高さがうかがえる。今あるものを効率よく使っていると言えるだろう。

左サイドバック
安定感もあり、大柄な選手とのマッチアップにも慣れている吉田麻也、冨安健洋の2枚のCB、右サイドでタイミングよく攻撃にも参加し、得点も挙げた酒井宏樹。それら3人の最終ラインに比べて、印象的なパフォーマンスを見せることができなかった佐々木翔。ポジショニング、自チームワイド(中島翔也)との間のスペースの埋め方など、改善すべき点は多かった。

シュミット・ダニエルが本命?
世界でも通用するスケール感と、問題ないレベルのクロスボールへの対応。そして、長身ながら足下の技術にも優れ、レンジもあるシュミット・ダニエル。攻撃面に関しては全く問題ないレベルと言えるだろう。彼が最後方にいることで、日本代表のビルドアップに安定感が増した。アピールに成功したと言えるだろう。
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