
Jリーグクラブにとって、スポンサーは切っても切れない存在であることは多くのサポーターにとって“共通認識”であるだろう。各クラブは企業から金銭面をはじめ様々な支援を受けると同時に、サッカーを通じてその企業の宣伝を行う。
その数多いスポンサーの中でも、契約までの過程が我々含めサッカーファンにとって非常に興味深いスポンサーが存在することを皆さんはご存知だっただろうか。
現在J2リーグで熾烈(しれつ)なJ1リーグ昇格争いを演じている大分トリニータは、昨年に創業130周年という節目を迎えた『株式会社浅田飴』と今シーズン途中からスポンサー契約を結んでいるが、「ツイッター上でのサポーターの一声」をきっかけに両者がコラボレーション企画や交渉を重ねている。
そこで今回、我々は株式会社浅田飴・代表取締役社長の堀内邦彦さん、社長室室長の玉木卓さん、浅田飴公式ツイッターアカウント担当者、そして株式会社大分フットボールクラブの髙﨑翔平さんを交えた特別インタビューを実施。
コラボレーション企画実施への過程、スポンサー契約に至るまでの交渉の舞台裏、さらには両者の関係を縮めるきっかけを作ったり、盛り上がりを見せたサポーターに対する感謝の気持ちなど様々なことについて熱く語って頂いた。
第1回目の今回はひとりのサポーターとのやり取りから両者が初めて対談するに至るまでの流れについて伺った。なお、聞き手はフットボール・トライブ編集部の津田翔汰。
ひとりのサポーターのツイートから…
津田(フットボール・トライブ編集部):
浅田飴さんと大分トリニータさんによるコラボレーション企画やスポンサー契約は、ひとりのサポーターのツイッターにおける「声」がきっかけでした。
そのサポーターのツイートに返事されたとき、浅田飴さんはどれだけコラボレーション企画やスポンサー契約への可能性を感じていらっしゃいましたか?
浅田飴公式ツイッターアカウント担当者:
8月21日から22日にかけて2人(堀内、玉木)は全く知らない状況で、いちフォロワーさんとの雑談レベルでやりとりしましたね。
逆に大分トリニータさんの方にご迷惑かかるとまずいので、トリニータさんの公式ツイッター アカウントに見つからなければ良いなあと思っていたくらいでした。
<会場爆笑…!>
最初はサポーターさんというよりかは、いちフォロワーさんとの会話で終わると思っていましたね。
なので全くスポンサー契約ということも考えていないですし、広がるなんて微塵も思っていませんでした。
津田:
これまでも浅田飴さんのツイートを拝見させて頂きましたが、お客様や他社さんなど幅広く、そしてすごく丁寧に返事されているという印象を持っています。
大抵はすべてのフォロワーさんに対して返事されるようなスタンスでいらっしゃるのですか?
浅田飴公式ツイッターアカウント担当者:
そうですね、可能な限りお返事するようにしています。
津田:
フォロワーさんの一言でここまで可能性が広がることが非常に興味深いですね。
ちなみに髙﨑さんはひとりのサポーターがツイートした段階では、浅田飴さんのツイートをご覧になっていましたか?
髙﨑(大分フットボールクラブ 営業推進本部):
そうですね、うちのサポーターが浅田飴さんのことについてツイートしていることはすぐに分かっていました。
それを見た広報担当の者がリツイートしました。
浅田飴公式ツイッターアカウント担当者:
すぐに見つかってしまった上、お電話まで頂いてしまい、翌日の8月23日にお会いすることになりました。
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