セリエA

サッカー選手エージェントの仕事:イタリアのエージェント事情【特別インタビュー第2弾】

カタリオッティ氏の講座は大盛況 写真:Jean-Christophe Cataliotti

誰でもエージェントになれる?

D:
2015年にカタリオッティさんが書いた本「Mollo tutto e divento procuratore sportivo(全部を捨ててサッカーエージェントになる)」の中では、毎年500ユーロを支払うだけで試験を受けずに簡単に免許が取れるようになったと書かれています。現在も同じ状況ですか?

C:
国際サッカー連盟(FIFA)の規則上では2015年と何も変わっていません。試験は廃止され、誰でもエージェントになれます。
しかしFIFAは各国にエージェントの管理を求め、各サッカー協会に判断を任せました。当初イタリアサッカー協会(FIGC)はFIFAの決めたことにただ従っていたのです。
エージェントに関する資料もFIFAが発表したものをそのまま訳し、エージェントになるには毎年500ユーロを支払うのみが条件に変わりました。

D:
なるほど。

C:
ところが今年からFIGCは、試験をもう1度復活させることに決めたのです。2018年9月に試験の詳細が発表される予定でしたが、未だに何も発表されてない状態です。

D:
ということは、、、?

C:
つまり、イタリアでは500ユーロを支払ってエージェントになれる仕組みがなくなったのに、試験のことは何も決まっていません。なりたくてもエージェントになれない現状です。(さすがイタリア、日本ではこんなことあり得ないでしょう?笑)

D:

C:
唯一の公式な情報としては、試験は2つあるということです。
1つはイタリアスポーツ協会(CONI)が提供する試験です。これは「エージェント」という免許を取るためのテストです。サッカー以外のスポーツのエージェントになりたい人もこの試験にまず合格する必要があります。
もう1つはFIGCが提供する試験です。これはサッカー界でエージェントとして働くためのテストです。この2つの試験に合格しないとエージェントになることができません。合格するとサッカー以外のスポーツのエージェントになれる可能性もあります。

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