2018/2019シーズンのイタリア・セリエAは8月19日に開幕。ミラン、フィオレンティーナ、ジェノア、サンプドリアの4クラブはまだ第1節を消化していないが、その他のクラブは開幕節を終えた。そこで今回は英メディア『90min』が特集した(19日から21日にかけて行われた)「第1節で見えた注目すべき6つのポイント」をご紹介したい。
1.開幕節で苦しんだクリスティアーノ・ロナウド
<キエーボ 2-3 ユベントス>
レアル・マドリードで450ゴール、マンチェスター・ユナイテッドで118ゴールを奪った世界最高の選手がセリエA王者ユベントスにやってきた。多くの人は開幕節で間違いなく活躍すると信じ切っていただろう。
しかし、キエーボとの開幕節でC・ロナウドは苦労している。ボールを持てば脅威を感じさせたが、彼が放った4本のシュートはゴールに繋がらなかった。ユベントスは試合に勝利したが、C・ロナウドはレアル・マドリード在籍時のようにリーグを圧倒することは出来ないかもしれない。
ただ、何を判断するにしろあまりに時期尚早だ。第2節ラツィオ戦の出来を見てみよう。
2.ユベントスはCL制覇出来るのか?
<キエーボ 2-3 ユベントス>
今シーズンのユベントスの目標は、セリエAの8連覇だけではない。悲願のUEFAチャンピオンズリーグ制覇を達成するために、クリスティアーノ・ロナウド、レオナルド・ボヌッチなどを獲得した。
しかし、開幕節では幸先よく先制するも後半に逆転を許す展開。試合終了間際になんとか決勝点を奪取し辛くも勝利したが、不安が拭えないパフォーマンスであった。
多くのスター選手を擁しているが、各々の選手が本来の価値を発揮できていなかった。シーズン終了後に首位にいることは容易に想像できる。ただ、メディアが報じていた開幕前の楽観的な予測よりは苦戦するかもしれない。
3.インテルまさかの敗戦
サッスオーロ 1-0 インテル
新シーズンに向けた展望で多くの識者が、ユベントスの対抗馬としてインテルの名前を挙げていた。ラジャ・ナインゴラン、ケイタ・バルデ・ディアオ、ラウタロ・マルティネスら、夏の移籍市場で即戦力が加わったこともサポーターを熱狂させた。
しかし、開幕節でサッスオーロ相手にまさかの敗戦スタート。イタリア中のサッカーファンに衝撃を与えた。たった1試合の敗北がシーズンに与える影響はそれほど大きくはないかもしれないが、リーグのタイトル獲得に向けて暗雲が立ち込めているのは紛れもない事実だろう。
4.ローマへの期待
トリノ 0-1 ローマ
昨シーズンはセリエA3位に入り、UEFAチャンピオンズリーグでも準決勝に進出。サポーターにとっては充実のシーズンとなった。今季も楽観的な見方が多いようだ。
スティーブン・エンゾンジ、ハビエル・パストーレ、ブライアン・クリスタンテなど即戦力を獲得。ユベントス、ナポリ、インテルらタイトル争い本命のクラブに対して挑戦を挑む。開幕節ではトリノに1-0で無失点勝利。サポーターが満足する出来だった。
5.新監督アンチェロッティの手腕は?
ラツィオ 1-2 ナポリ
昨季セリエA2位となったナポリだが、マウリツィオ・サッリ監督が退任。チェルシーへ移ったことに失望したサポーターもいるだろう。しかし、代わりにやってきたのが経験豊富なカルロ・アンチェロッティ氏であったことは朗報だ。
サッリへの主な批判は、指導者キャリアでまだトロフィーを獲得出来ていないことだった。対しる新指揮官のアンチェロッティは4つのリーグ、4つのクラブでリーグタイトルを獲得。ミランではセリエA優勝、UEFAチャンピオンズリーグ優勝など格別な実績を残している。
アルカディウシュ・ミリクとロレンツォ・インシーニェのゴールでラツィオに勝ち越した開幕戦は、ミラン時代と同じようなセリエA優勝の匂いを感じさせる勝利であった。
6.パルマの復活
パルマ 2-2 ウディネーゼ
3年前にパルマはセリエDで破産申請を行なっていたが、驚異的な回復力で下部リーグを3連覇。今季4シーズンぶりにセリエA復帰を果たした。ユベントス、インテル、ミランと並びセリエAの強豪として復活を遂げるために、全力で残留を勝ち取らなければならない。
開幕節ではウディネーゼに2-0と先制するも、2点差を追いつかれてドロー決着。反省点が残る試合となった。ただ、今季が楽しみな戦いぶりを見せてくれており、間違いなく注目のクラブだろう。
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