
レアル・マドリードやバルセロナのような資金力があるわけでもなく、直近20年では1度しかラ・リーガのタイトルも獲れていないアトレティコ・マドリード。しかし、近年はチャンピオンズリーグの常連となり、昨シーズンもヨーロッパリーグ行きを余儀なくされたが、実力の違いを見せつけ優勝している。今回はそんな玄人好みの好チーム、アトレティコが2018/2019シーズンに優勝できる5つの理由をご紹介する。

各ポジションに核となる選手の存在
ヤン・オブラクは素晴らしいGKで経験も豊富だ。昨シーズンは22試合でクリーンシートを達成している。ボールを散らすこともできるし、ありえないような好セーブを見せることもある。
最終ラインにはホセ・マリア・ヒメネスとディエゴ・ゴディンのソリッドな2人のCBがいる。ワールドカップでもコンビを組んだ二人は、国際舞台でも鉄壁なディフェンスを見せつけた。
中盤には才能がパッケージングされている。中央にはサウール・ニゲスとコケの才能あふれる2人。サイドには新たに契約したトマ・レマルとジェルソン・マルティンスといった具合だ。
前線を見ればジエゴ・コスタとW杯の勝者アントワーヌ・グリーズマンがいる。グリーズマンの判断能力とそれを可能にする身体能力はずば抜けているし、コスタのボックス内での仕事も質が高い。両者ともに守備面での貢献をいとわない。

過去の経験
アトレティコは国内だけでなく、世界的なクラブとしての存在を確立している。高いレベルを何年にもわたってキープし続けてきた。その経験からデータを引き出すことは容易なはずだ。2013/2014シーズンにラ・リーガのタイトルを勝ち取った。この経験を今シーズンに生かすことができるはずだ。昨シーズンはELを制覇している。ここ5シーズンではCLの決勝に2度も勝ち上がっている。これらすべての経験が彼らに勝者のメンタリティを植え付けている。

戦術に関して努力を惜しまない監督の存在
ディエゴ・シメオネは非常に優れた監督であると同時に、多くの教え子からリスペクトされている。いくつかのサポーターからは英雄視されているだろう。彼はアトレティコを多くのトロフィーへと導き、称賛されている。彼はクラブを優れたチームから、世界でも有数の優れたチームへと昇華させたのだ。アトレティコで7つのタイトルを獲得してきたシメオネ。彼はキャリアの中で優れたカウンターを軸とした戦術を生み出し続けてきた。守備面で規則が多い反面、攻撃では自由が多い。シニカルに試合を進め、少ないチャンスでもものにしてしまうのだ。

層の厚さ
核となる選手の存在には触れたが、彼らのベンチはどうだろうか。結論から言えば、彼らはサブ組にも優れた選手を有している。ステファン・サビッチという実力のあるCB。彼は多くの経験と熟練したプレーでチームを支えることができるだろう。中盤にも選択肢は多い。アンヘル・コレアとビトーロは攻撃をサポートするオプションとして使用することができるはずだ。ケビン・ガメイロやルシアーノ・ビエットも攻撃が停滞した場合に局面を打開する能力を持っている。これら様々なオプションがアトレティコを優勝へと導く。

学ぶことをやめない若いチーム
アトレティコを支えるGKのオブラクは25歳。彼のプレーからすると信じられない若さだし、成長を続けている。若い選手は勇気を持ってプレーする。アトレティコには前線から最終ラインまで若い選手で埋め尽くされている。最終ラインの軸、ヒメネスは23歳。フランスのスター、リュカ・エルナンデスはまだ22歳。彼らがこれから学ぶ多くのことがアトレティコを優勝へと近づける。トマ・レマルも22歳、ルシアーノ・ビエットも24歳だ。これらの選手はプレーすることへの欲望と野心で溢れている。チームを優勝に近づける一因となるだろう。
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