世界的なスーパースターのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドのユベントスへの電撃移籍もあり、今夏の移籍市場も多くの話題をフットボールファンに与えている。ファンはもちろん移籍金に注目するが、フリートランスファーをはじめとする非常に賢明な取り引きにも注目したいところだ。そこで今回はこれまでの0円移籍で移籍時の市場価値が高い選手を10人紹介する。
8位タイ:フェルナンド・ジョレンテ
アスレティック・ビルバオ⇒ユベントス(2013年夏)
市場価値:2000万ユーロ(約26億円)
下部組織時代からビルバオで過ごしていたジョレンテは、2012年夏にクラブとの契約延長を拒否。アーセナルやシティ、トッテナムなどプレミア強豪クラブやユベントスへの移籍に迫っていたもののビルバオが放出を拒んだため、2012/2013シーズンまで残留する。その契約最終年では、当時加入1年目のアリツ・アドゥリスにポジションを譲り、公式戦での先発出場試合数がわずか8試合に激減。クラブに干される形となったジョレンテは2013年夏にユベントス加入。コンディションを取り戻し、カルロス・テベスとともに2トップのファーストチョイスとなっている。
8位タイ:ミヒャエル・バラック
チェルシー⇒バイヤー・レバークーゼン(2010年夏)
市場価値:2000万ユーロ(約26億円)
キャリア晩年を迎えていたバラックは2010年夏に、1999年から2002年まで3シーズン過ごした古巣レバークーゼン復帰を果たす。しかし、レバークーゼン復帰初年度のブンデスリーガ第3節で左足の脛骨を骨折し翌年1月長期離脱を強いられる。2年契約の最終年となった2011/2012シーズンも、シーズン後半に筋肉系の怪我に悩まされてコンディション回復に苦しんだほかクラブ幹部との対立も表面化し、結局このシーズン終了後に現役引退を発表している。
8位タイ:ルイス・フィーゴ
レアル・マドリード⇒インテル(2005年夏)
市場価値:2000万ユーロ(約26億円)
2000年夏にバルセロナからマドリードへの「禁断の移籍」を果たし、話題を呼んでいたフィーゴは、2001年のバロンドールを受賞や2001/02シーズンのCL制覇など、当時の銀河系軍団の一員として華々しいキャリアを過ごしていたものの、2004/05シーズン終盤に当時のバンデルレイ・ルシェンブルゴ監督との確執が表面化。シーズン終了とともにフリーでインテルへの加入を果たす。そのインテルではスクデット獲得に大きく貢献。現役最終年となった2008/09シーズンは出場時間こそ少なかったもののジョゼ・モウリーニョ監督に重宝され、2009年の現役引退後も幹部としてインテルに残っている。
7位:ジョー・コール
チェルシー⇒リバプール(2010年夏)
市場価値:2100万ユーロ(約27億円)
ウェストハムの2部降格を受けて2003年夏、チェルシーに加入して主力として活躍していたジョー・コールは契約延長交渉の際に年俸の増額を要求したもののクラブが却下。トッテナムが獲得オファーを提示していたものの同じロンドンのライバルクラブ移籍を嫌い、結局2010年夏にフリーでリバプール加入が決定。しかしリバプール加入後は度重なる負傷に苦しんだほか、チーム戦術にフィットせず、翌シーズンにはリールへレンタル移籍。そのリールでのレンタル期間を終えてリバプールに復帰した2012/2013シーズンは公式戦出場わずか10試合と構想外扱いを受け、翌シーズンに古巣ウェストハム復帰を果たしている。
6位:サミュエル・エトオ
アンジ・マハチカラ⇒チェルシー(2013年夏)
市場価値:2200万ユーロ(約29億円)
インテル在籍時の2009/10シーズンにモウリーニョ監督とともに3冠達成を成し遂げたエトオは、2011年夏に2000万ユーロという高額年俸を提示したロシア1部のアンジ・マハチカラへ加入。しかし2013年にアンジが主力選手を放出する方針を決め、エトオも放出の対象になる。これを受けて2013年夏のセリエA復帰が噂されていたが、ストライカー確保が急務となっていたチェルシーが移籍市場閉鎖直前での獲得を決めている。この時エトオは師弟関係にあるモウリーニョ監督の再会を喜ぶコメントを口にしている。
5位:エムレ・ジャン
リバプール⇒ユベントス(2018年夏)
市場価値:3000万ユーロ(約39億円)
3年以上に渡りユベントス首脳陣が追い続けてきたエムレ・ジャンは、キエフでのチャンピオンズリーグ決勝を戦った後、少しのバカンスをとった後にトリノにやって来た。なお、ユベントスは同選手の争奪戦でバイエルンやマンチェスター・シティを制した形となっている。
4位:ミヒャエル・バラック
バイエルン・ミュンヘン⇒チェルシー(2006年夏)
市場価値:3500万ユーロ(約46億円)
2006年にバイエルンからチェルシーにフリー移籍。1年目はパフォーマンスの悪さと負傷の連続により、退団の噂も出ていた。しかし彼は辛抱強く、チェルシーで166試合に出場。最終的にイングランドで成功を収めた。
2位タイ:レオン・ゴレツカ
シャルケ⇒バイエルン・ミュンヘン(2018年夏)
市場価値:4000万ユーロ(約52億円)
極秘でドイツの有望株ゴレツカと今年1月に交渉を行い、2018/19シーズンより加入することが公式発表されたことを受け、シャルケのサポーターが猛反発し、シャルケ首脳陣も同選手を招集メンバーから外す措置をとっている。
2位タイ:ステファン・デ・フライ
ラツィオ⇒インテル(2018年夏)
市場価値:4000万ユーロ(約52億円)
高額な移籍金を提示し、度々交渉相手を困らせることで有名なラツィオだが、デ・フライに関しては同選手が契約期間満了までラツィオのために全力を尽くす姿勢を鮮明にしたこともあり、フリーでの国内移籍を容認している。
1位:ロベルト・レバンドフスキ
ボルシア・ドルトムント⇒バイエルン・ミュンヘン(2014年夏)
市場価値:5000万ユーロ(約65億円)
マリオ・ゲッツェがバイエルンに移籍した後を追うようにバイエルンへと向かったレバンドフスキは、加入後驚異的なペースでゴールを量産しており、様々なタイトルの獲得に大きく貢献している。どんな形からでもゴールを奪える能力を持っている同選手は、バイエルン移籍後に一気に世界トップレベルのストライカーへと成長した。
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