
著者:ダン・オロウィッツ
相応しかった舞台
ワールドカップに向かうサムライブルーを取り巻くどんよりした雰囲気を考えれば、雨に濡れた肌寒い日産スタジアムは水曜日の壮行試合に最も相応しい舞台だったと言えるかもしれない。巨大なスタジアムは悪天候の中でスポンジのように声援を吸収し、日本サポーターのチャントは反対側までほとんど届かなかった。
6万4500人以上のファンが忍耐強く90分間見守った日本代表のパフォーマンスは、ここ最近と全く代わり映えがしなかった。クレバーなサイドのランニングから中央へのクロスは入るが、組み立てでのタッチが多すぎてシンプルにフィニッシュできず、シュートを打てば精度を欠く。そして無謀な守備のミスから失点を喫した。
しかし試合終了まで残った勇敢なサポーターをスタジアムが霧に包まれ、ウカスカジーが大げさな演出で日本代表公式応援ソング「勝利の笑みを君と」を披露するまで待たせるのは、あまりに残酷だったかもしれない。
ワールドカップ2大会連続で「勝利の笑みを君と」を使うこと自体、チームの現状のメタファーのように思える。ブラジルでの失望から4年が経過したが、新しいアイディアはほとんど見られない。
敗戦をポジティブに捉える
日本代表についてもっともポジティブな意見を述べたのは、ガーナ代表のジェームズ・アッピア監督だった。試合後の記者会見で彼は、人数が少なく国際経験も浅い自身のチームに敗れたホームチームのパフォーマンスを褒め称えた。
ブラック・スターズを2014年ワールドカップのグループステージに導いて以来、チームを率いるのは2回目となるアッピア監督は、日本代表の置かれた難しい状況を理解している。だからこそ、日本メディアに西野朗新監督に厳しくしすぎないようアドバイスしたのだろう。
「日本にとって非常にためになる試合だった」とアッピア監督は語っている。「ワールドカップ前に勝つのがいい事だとは思いません。負けることでミスから学ぶことが重要なのです」
「私が見た限り日本代表はとても良いチームで、ワールドカップでもいいプレーを見せるでしょう」
これらの言葉は、ライバルの韓国代表との壮行試合を含めて4連敗を喫しながら本大会の初戦でカメルーン代表を1-0で下した、2010年ワールドカップの状況を覚えているサポーターにとっては慰めとなるかもしれない。
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