大会:セリエA
カード:ラツィオ対インテル
スコア:2-3
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チーム監督
・主審
ラツィオMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):対象者なし
ラツィオTHW(ザ・ハード・ワーカー):セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ
屈強なフィジカルと、足下のうまさでポストプレーを中心にボールを収め、多くのチャンスにつなげた。先制点も彼のポストプレーがゴールにつながっている。9分のヘディングや、25分のフリーキックなど決めきりたい場面もあったが、彼の貢献度は非常に高い。
ラツィオMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):ステファン・デ・フライ
焦る必要のない場面でPKを与えてしまった。2失点目以降チームが浮足立ったのは明白だ。来シーズンからインテルでプレーすることが濃厚と言われているだけに、ラツィアーレからの批判は防ぎようがないだろう。
インテルMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):マティアス・ベシーノ
値千金の逆転ゴールを頭でねじ込んだ。パスの精度も高く、空中戦でも身体を張って戦い続けた。
インテルTHW(ザ・ハード・ワーカー):マルセル・ブロゾビッチ
インテルの攻撃を操るブロゾビッチはこの試合でも多くのパスでリズムを作り、決勝点もアシストした。
インテルMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):アントニオ・カンドレーバ
古巣相手に活躍できず。物足りない出来だったものの、攻撃面での存在感は大きく、柔軟なポジショニングでカンセロの攻撃参加を促した。
ラツィオ監督:シモーネ・インザーギ
最序盤こそプレスを裏返される場面が目立ったが、以降はインテルのビルドアップに圧力をかけ、サイドに誘導しワイドのミッドフィールダーとウィンバックで窮屈にさせインテルに自由を与えなかった。ラッキーな形で先制点を挙げると、よりミリンコビッチ=サビッチのポストプレーなどを中心に効果的な攻撃を繰り返す。セットプレーから失点するも、理想的なカウンターで逆転。試合をものにするかと思われたが、悲劇が待っていた。順調に終盤まで試合を運んだが、PKを与え同点にされるとルリッチの退場で数的不利に。インモービレをベンチに下げてしまっていたが、ケガを押して半ば強行出場だったため致し方ないだろう。最後はインテルの圧力に屈し、再びセットプレーから失点してしまった。途中まで理想通りに試合を進めていただけに悔やまれる敗戦だろう。
インテル監督:ルチアーノ・スパレッティ
勝利に値する内容だったかどうか分からない。後半途中までラツィオが優位に試合を進め、彼のチームはそれほど攻め手を見つけられていなかった。選手の並びがちょうどマッチアップするミラーゲームだったが、前からラツィオの3センターバックにプレスをかける場面は少なく、ある程度構える形でコンパクトな守備を形成した。攻撃面ではサイドバックがなかなか高い位置をとれずに苦戦。グラウンダーの短いパスをつないでビルドアップするスタイル故に、強固な守備ブロックを形成したラツィオのゾーンのシーム(切れ目)にボールを通すのが難しく、相手ゴールに背を向けて下がってボールを受ける選手が多くなった。事態が好転したのはエデル投入後から。今シーズンはこの交代からペースを変えることが多く、この試合も例外ではなかった。インテリスタが待ち望んだCLの舞台への切符をついに手に入れた。
主審:ジャンルカ・ロッキ
最終節であることとテンションの高い試合だったので、カードが多くなってしまうのはしょうがないだろう。ミスというミスジャッジはなく、VARも駆使してしっかり試合を裁いた。
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