しかしこの後、今年2月までに先発出場を果たしたのはわずか3試合だけだった。左右のウイングとして主に起用されたのはベルギー人FWベニト・ラマンとドイツ人MFヤン・ツィマーで、宇佐美はほぼ毎試合途中出場が続いた。なぜ序盤の活躍にも関わらず、フリートヘルム・フンケル監督はベンチの切り札以上の役割を与えなかったのだろうか。
フュルト戦で宇佐美が約5ヶ月ぶりのゴールを決めた後、フンケル監督は地元紙『ライニッシェ・ポスト』で以下のように語った。
「我々の選手でフュルト戦のようなゴールを決められるのは、タカシだけだ。だが私はそれは別として、彼によく言っているんだ。『タカ、君には信じられないほどの才能がある。だけどレギュラーになるには、それを毎日見せてくれないといけない』と」
フンケル監督は試合でたびたび鮮烈なゴールを決める宇佐美のポテンシャルの高さを認めながらも、その能力が練習で十分に発揮されていないことを問題視している。
「彼のライバルたちは、タカよりも練習で明らかに多くを見せている。この練習中のプレーが、彼がミュンヘン、ホッフェンハイム、アウグスブルクで失敗した理由だ」
実に手厳しいが、それは正当な評価だろう。これまでにもドイツの各クラブの監督たちが才能をフルに発揮するためのアドバイスを送ってきたはずだし、本人も試行錯誤を重ねているのは間違いない。それでも最終的には、過去の所属クラブは解決策を見つけられなかった。デュッセルドルフでもシーズン中盤までの結果を見れば、大きな違いはないように思える。
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