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日曜日に迫ったイタリアダービー。論争を生んだこれまでの歴史的場面6選

イタリアダービー 歴史的場面6選

チェーザレ・ポレンギ
1968年イタリア・ミラノ生まれ。1994年、来日。2010年よりプロ・スポーツジャーナリストとして活躍。アジア各国の大手サッカー雑誌に数多くの記事を寄稿。200以上のサッカー番組に出演。2014年よりJリーグ公式のマッチレビュー及び、ハイライト番組の英語コメンテーターを務める。現在はFootball Tribeを立ち上げCEOとして活躍している。
Twitter: @CesarePolenghi

日本時間日曜日にに迫ったイタリアダービー。首位に立つインテルと3位ユベントスの勝ち点差はわずかに2となっており、今シーズンのタイトル争いに向け両者負けられない1戦となった。イタリアダービーはこれまでに幾度となく繰り広げられてきた。今回は過去に行われたイタリアダービーから、シーズン、タイトルの行方を左右し、論争を生んだ6場面をご紹介する。

日付:1998年4月26日
結果:ユベントス 1-0 インテル
コンペティション:セリエA31節
会場:スタディオ・デッレ・アルピ
主審:ピエロ・チェッカリーニ

デル・ピエロのゴールのより1-0でユベントスがリードしていた70分。ロナウドはエリア内でこぼれ球からドリブルを試みた。ユリアーノはボールとロナウドの間に体を入れロナウドと正面衝突。明確なファールのように見えた。先にボールに触れていたのはロナウドで、ユリアーノがボールにはいっていなかったのでPKが与えられるべきだっただろう。数秒後にこの流されたファールをより劇的なものにする出来事が起きた。ピッチの反対側でユベントスにPKが与えられたのだ。ピッチ内は抗議するインテルの選手などで混乱が続き、インテル監督のルイジ・シモーニが退場処分となった。デル・ピエロはPKを外し、試合は1-0で終わった。ユベントスはインテルとの勝ち点差を1から4に広げた。3週間後、ユベントスはインテルに5ポイント差をつけ優勝を決めている。

日付:2005年8月28日
結果:ユベントス 0-1 インテル
コンペティション:スーペルコッパ・イタリアーナ
会場:スタディオ・デッレ・アルピ
主審:マッシモ・デ・サンティス

前半も残り2分というところでイブラヒモビッチからパスを受けたトレゼゲが先制点を挙げた。しかし、このゴールは写真を見てもわかるように、存在しえないオフサイドにより取り消された。その後インテルは、セバスチャン・ベロンのゴールにより先制し、試合に勝利した。

日付:2002年10月19日
結果:インテル 1-1 ユベントス
コンペティション:セリエA6節
会場:スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
主審:ピエルルイジ・コッリーナ

95分にデル・ピエロがPKを沈め1-0とリード。インテルは直後に同点弾につながるCKを獲得。写真を見てもわかるように少なくとも3人の選手がブッフォンにGKチャージをしていたが、主審コッリーナはゴールを認めた。最初はインテルGKトルドのゴールとして判定されたが、ビエリのゴールに変わっている。第6節時点で、インテルはユベントスに4ポイントの差をつけた。2003年の5月には7ポイントの差をつけインテルがタイトルを獲得している。

日付:2008年3月22日
結果:インテル 1-2 ユベントス
コンペティション:セリエA30節
会場:スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
主審:ステファノ・ファリナ

ユベントスはインテルのホームスタジアムを訪れ、カルチョポリのスキャンダルからわずか2年でインテルを下した。しかし、63分のカモラネージの先制点は明らかにオフサイドだった。カモラネージのポジションはオフサイドラインを超えていたのにも関わらず、線審のミスにより、助けられた。ただ、このシーズンスクデットを獲得したのはインテルでユベントスは3位となっている。

日付:2011年10月29日
結果:インテル 1-2 ユベントス
コンペティション:セリエA10節
会場:スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
主審:二コラ・リッツォーリ

ユベントスはメアッツァで2-1の勝利を収めた。マルキジオは前半終了間際にロングパスから抜け出しインテルGKカステラッツィと1対1を迎えた。カステラッツィはマルキジオをエリア内で足をかけて倒したが、リッツォーリ主審はこのファールを逃した。与えられるべきレッドカードとPKが与えられることはなかった。しかし、ユベントスはこのシーズンタイトルを獲得している。

日付:2017年2月5日
結果:ユベントス 1-0 インテル
コンペティション:セリエA23節
会場:ユベントス・スタジアム(現アリアンツ・スタジアム)
主審:二コラ・リッツォーリ

クアドラードのゴールによりユベントスが先制に成功した後、オフサイドにより試合が止まった。再開し、キエッリーニがブッフォンへパスを送るもイカルディがそれをカットし1対1の局面を作るもリッツォーリ主審はプレーが再開していないというジャッジを下した。インテルの選手は激しく抗議したが判定は覆らず。このシーンはテレビでの放送には映っていなかったが、観客が撮影していた。

名前:菊池大将
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞、読書
好きなチーム:ACミラン
幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

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