アジア AFCチャンピオンズリーグ

浦和、10年ぶりにアジアの頂点へ 。粘りの守備とラファエル・シルバの決定力

鹿島の前に散った浦和 写真提供:Getty Images

 浦和はそれでもJ1では説得力がなく、天皇杯でも宿敵の鹿島アントラーズの前に敗退となった。リーグ制覇はすでに手が届かなくなり、残るはACLのみとなる。これはむしろ、さらに大きな挑戦ではあるが、堀監督のサッカーコンセプトがついに実践され始めたようだ。選手たちは今シーズン欠けていたものを示し始めた。集中力、守備構成、回復力である。

 浦和はJ1で3番目に失点数が多いが、これは選手たちの弱さではなく、彼らのプレースタイルによるものだ。常にリスクを取り、守備を無防備に晒してきたためだ。しかしACLの最終段階では、プレッシャーが増す中で試合ごとに守備が輝いた。特にセンターバックの槙野智章は、準決勝で62億円選手であるフッキを止め、決勝ではアジア年間最優秀選手賞にノミネートされたシリアのフォワード選手オマル・フリービーンを徹底的にマークした。ケルンでもプレーしていた槙野は現在大変好調で、当然ながら日本代表チームの先発枠も最近獲得している。

 ゴールキーパーの西川周作もまた調子が良く、ACLでもいくつかの素晴らしいセーブを見せた。彼のおかげで浦和は、決勝第1戦の1-1を祝ってリヤドから戻った。これにより埼玉スタジアムで行われた土曜日の最終決戦を前にアドバンテージを得たのだ。遠藤航は、ペトロヴィッチ監督の3-4-2-1体制におけるスイーパーとしては期待通りではなかったが、堀監督の4-1-4-1-体制における右フルバックとして特に守備で活躍した。キャプテンの阿部勇樹は堀監督の元でボランチからセンターバックに移行し、第1戦ではかみ合わずも、第2戦は完璧であった。

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名前:菊池大将
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