絶望の真っ只中である夏季に、5人の援軍がやってくる。センターバック大武峻、ボランチ磯村亮太(共に名古屋グランパスエイトから)、プレイメーカー小川佳純、フォワード富山貴光(共にサガン鳥栖から)、そしてセンターフォワードのドウグラス・タンキ(ザスパクサツ群馬、メキシコ2部を経て再来日)である。彼らによって新潟の登録選手がより強固となった。少なくともシーズン後半、2ゴール以上差を許した敗北はない。しかし決定力は依然として弱く、何度もあった幸運も助けにならなかった。新潟が逆転負けで敗北したのは少なくとも6度以上。タンケ(ドウグラス・タンキ)はスタートで印象付けることができず、FW河田篤秀に座を奪われた。
新潟は、数試合を残してどんな負の結果も降格を意味する絶壁に立たされた。すると第29節、市立吹田サッカースタジアムでガンバ大阪をあっと言わせ1-0で勝利する。翌週はヤマハスタジアムでジュビロ磐田相手にも同じことが起こせるかと思われた。しかし磐田戦では延長時間で同点ゴールを許して2-2となり、勝ち点3を逃してしまう。これで新潟の生き残りは現実的にほぼ不可能となった。
しかし、チームは最後に潜在力を発揮した。最近数試合しか見ていない観戦者であれば、新潟がリーグ最低のチームとは言わないであろう。その後の2試合はどちらもホームで行われ、それぞれサガン鳥栖とヴァンフォーレ甲府相手に1-0で勝利した。とはいえ、これは遅すぎた。サンフレッチェ広島がヴィッセル神戸に2-1で勝利したことによって、2節を残して新潟初のJ2への降格が確定した。
もし現在のスターティングメンバーがシーズンの初めからプレーしていたなら、あるいはその対応がほんの少し早かったなら、新潟は現在も生き残りの戦いをしていたかもしれない。管理ミスと計画性の欠如によって、クラブはJ1の居場所を失う結果となった。他の多くのクラブがそうしてきたように新潟もこれを教訓として強くなって戻ってくるかどうか、あるいはこのまま潜在力が無駄にされ続けるか。今後の課題であろう。
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