セリエA ラツィオ

ユダヤ人差別行為で批判されるラツィオファン。ボローニャ戦前に差別行為を繰り返す

 “アンネの日記”で知られるナチスのユダヤ人強制収容所で死亡した少女アンネ・フランクの写真を使ったユダヤ人差別行為が波紋を呼んでいる。25日にイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じた。

 ラツィオ過激ファングループの一つがアンネ・フランクの写真を使ってラツィオと本拠地をともにするローマを揶揄したユダヤ人差別がセリエAで問題になっていた。この行為に反対するため、前節のセリエAでは様々な反”反ユダヤ主義”イベントが行われた。

 ボローニャ戦前のウォ-ミングアップでラツィオの選手たちがアンネ・フランクの写真、そして反ユダヤ主義反対のメッセージが印刷されたTシャツを着用した。この数分前にもラツィオは強制収容所で死亡した元ボローニャ監督のアルパド・ワイズ氏の記念碑へ人種差別反対のメッセージとともに花輪を贈呈していた。

 しかし、その際に一部のラツィオファンがファシズムを象徴する歌を歌い、ファシストの挨拶として知られる“ローマ風挨拶”を実行。このイベントを台無しにしてしまった。反ユダヤ的行為はラツィオのみではなくトリノそしてローマにおいても行われ、セリエAにおいてのこの問題の根の深さが明らかになった。今回のエピソード以外にも各国そして各レベルのリーグで暴力的な行為や人種差別は相次いで報道されている。