23日に行われた第6節マンチェスター・シティ対クリスタル・パレスの試合でアグエロは再びゴールを決め、シティでの通算得点を176得点に伸ばした。彼は76年前にエリック・ブルック氏が樹立したクラブ歴代通算得点まであと1ゴールと迫っている。しかしながら、彼のピークは過ぎ去ってしまった。今でも彼はスピードのある選手ではあるが、ケインのような万能のセンターフォワードではない。
新加入のモラタはチェルシー移籍後初のハットトリックを決め、ここまで7試合で7得点を記録している。ケインと同じく24歳であるモラタはプレミアのストライカーの中で最もケインに近い存在であり、彼と得点王争いをする可能性のある選手だといえるだろう。彼もまた如何なる場所からでも得点できるオールラウンダーであり、エデン・アザールを始めとしたゴールを演出することができる選手たちが周りにいるのだ。だが、ケインほど空中戦に優れた選手ではないため、モラタがプレミアに慣れるにはあと1年必要となるだろう。
マンチェスター・ユナイテッドのルカクはケイン以上のフィジカルと強さを持ったフォワードで、並外れたパワーを持つ選手だ。しかし、彼はまだ経験に乏しく未完成なだけに多くのチャンスを逃してしまいがちだ。1対1の局面でケインとルカクのいずれかの選手を選択することになれば、あなたはケインを選択するだろう。ルカクにケインほどの安定感はない。
アーセナルのラカゼットがプレミアの舞台に慣れることができず、苦しんでいるのは明らかだ。ここまで得点を決めており、今後も得点を重ねることができるだろうが、オリヴィエ・ジルー以上に優れたストライカーなのかという点で彼の必要性を疑問視する声も上がっている。彼は多くのチャンスを逃しているだけでなく、身体能力に優れた選手というわけでもない。プレミアの強力なセンターバックたちがラカゼットからボールを奪うことは難しいことではない。
少なくとも10年に渡りアーセナルが抱えている問題は、彼らは才能を持った選手たちを抱えているが、フィジカル的に強い選手たちではないということだ。ラカゼットを見ればよく分かるだろう。彼は身体能力に優れたディフェンダーたちに立ち向かうことができるほど強い選手ではない。ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督は大舞台におけるメンタル面での弱さを理由にラカゼットの獲得を何度も見送ってきた。
一方でハリー・ケインはそうしたメンタル面での強さも兼ね備えている。ルカクにはない安定感、アグエロにはない若さもある。ハリー・ケインは単に現在のプレミアにおけるベストストライカーという訳ではなく、アラン・シアラー以来のベストストライカーだ。
ポチェッティーノ監督は正しかった。ハリー・ケインが現在のフォームを維持することができれば、今シーズンの終わりには彼は世界屈指のストライカーとなっているだろう。
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