オールド・トラッフォードの位置するマンチェスターの町で大きな議論となっているのは、ロメル・ルカクが怪我のズラタン・イブラヒモビッチの穴を埋めることができるかということだ。異なるタイプのストライカーを比較するのは簡単なことではない。ルカクは天性のスピード、強さ、パワーを兼ね備えた選手だが、一方のイブラヒモビッチはより優れた技術とより高度なフットボールIQでルカク以上に冷静な判断を下すことができる選手だ。個人的には得点を挙げているとはいえ、多くのチャンスを逃しているルカクではなく、ベテランのイブラヒモビッチの方が私は好みだ。
チームに安定感をもたらしたネマニャ・マティッチの活躍も忘れてはならない。彼の守備能力とパスの供給能力はポール・ポグバ、フアン・マタ、ヘンリク・ムヒタリアンといった選手たちに前線でプレーするための自由を与え、ユナイテッドのスピードのあるアタッカー陣にとってもプラスとなっている。
一方でチェルシーにとって、マティッチ退団は思ったほどマイナスではなかったようだ。彼らはまだエンゴロ・カンテ、ティエムエ・バカヨコ、セスク・ファブレガスといった優れた中盤の選手を抱えている。個人的には、ジエゴ・コスタが抜けた穴を埋めることが最優先事項ではないかと思っている。
彼らはアルバロ・モラタを獲得したが、コスタほどの選手ではない。プレミアではスピードだけではなく、テクニック、強さ、高いフットボールIQが求められる。
モラタはアーセナルのようなフィジカル重視ではないチームに対しては良い仕事をするかもしれない。一方のコスタは対戦相手に関係なく、相手ディフェンダーにプレッシャーを与え続け、ボールを受けることができる、相手にとって嫌な選手だ。モラタがこれまでレギュラーとなれなかったことにも何か理由があるのだろう。今年中にその理由は明らかになるだろうと私は思っている。
アーセナルと0-0で引き分けたチェルシーのパフォーマンスは悪いものではなかった。勝利を手にするチャンスもあり、エデン・アザールの復帰とともにチームのパフォーマンスも一層良くなったようだった。
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