プレミアリーグ チェルシー

モラタが新たな“Blues”のアイドルに。移籍市場で苦戦も蓋を開ければプレミア連覇へ視界良好【MatchSTORY】

 アルバロ・モラタが早くも“Blues(チェルシーの愛称)”の新たなアイドルとなっている。

 チェルシーにとって今季のプレミアリーグは大きな不安とともに開幕を迎えた。移籍市場で獲得を切望していたベルギー代表FWロメル・ルカクをライバルのマンチェスタ・ユナイテッドに譲り、補強ポイントであるセンターフォワード、センターハーフ、ウイングバック、どのポジションでも本命の選手を獲得することはできなかった。

 さらにホームで迎えた開幕節バーンリー戦では、まさかの2-3で敗北。誰もが大低迷に陥った2015/2016シーズンの二の舞いに恐怖した。プレミアリーグ優勝を果たした翌年、ジョゼ・モウリーニョ監督率いるチームは空中分解を起こした。モウリーニョ監督は解任され、後任のフース・ヒディンク監督もチームを立て直すことはできなかった。結局チェルシーはプレミアリーグを10位で終え、チャンピオンズリーグはおろかヨーロッパリーグ出場権すら逃している。

 しかし、今シーズンのチェルシーは違った。その後の3試合を2度のクリーンシートを含む3連勝。ルカクの代わりに獲得したスペイン代表FWアルバロ・モラタが4試合で3ゴール2アシストと獅子奮迅の活躍を見せている。アントニオ・コンテ監督、クラブとの関係が破綻した元エースFWジエゴ・コスタに代わって、早くも新たなアイドルとなっている。

 2連覇を狙うチェルシーにとって新戦力の台頭は必要不可欠だ。最終日にもアレックス・オックスレイド=チェンバレンをリバプールに土壇場で奪われるなど散々な移籍市場を過ごしたと思われたが、終わってみればモラタの他にドイツ代表DFアントニオ・リュディガー、フランス代表MFティエムエ・バカヨコ、イタリア代表DFダビデ・ザッパコスタ、イングランド代表MFダニー・ドリンクウォーターの5選手の獲得に成功している。とりわけ最終日に駆け込みでドリンクウォーターとザッパコスタを獲得できたことは小さなサプライズだった。

 チェルシーの移籍最終日での獲得といえば、昨夏のスペイン人DFマルコス・アロンソとブラジル代表DFダビド・ルイスが思い出される。2人はともにプレミアリーグ優勝に貢献。ダビド・ルイスに至っては、昨季のMVPの一人と言っても過言ではないだろう。

 リュディガー、ザッパコスタ、バカヨコに関してはすでに能力の片りんを見せている。リュディガーはすでに3試合に出場。安定感のあるディフェンス陣の一角を担っている。バカヨコは今季すでに2試合に出場しカンテとともに中盤を支配している。第4節のレスター・シティ戦ではザッパコスタがケガ明けのベルギー代表MFアザールとともに途中出場。レスターの左SBでマッチアップしていたクリスティアン・フックスを完封。攻撃面でもケガ明けとは思えないプレーで相手のマークを引き付けたアザールからフリーでパスを受け決定機を演出している。

 今季はマンチェスターの両雄や昨季2位のトッテナム・ホットスパーなどが優勝候補と目されていた。しかし、2年目のコンテ監督が率いるチェルシーは戦術がより洗練され、確実に戦力アップがなされている。ストーク・シティがマンチェスター・ユナイテッド相手に引き分けたことで、早くも同率首位のマンチェスター勢(勝点10)に勝点差1で3位につけた。シーズン開幕時には考えられもしなかった状況だが、チェルシーにはプレミアリーグ連覇に向けて良好な視界が開けている。