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【ジェイ・ボスロイドが語るプレミアリーグ】チェルシー敗北が最大の驚き。トッテナムが優勝候補ではない理由。今季の鍵となる選手は

マンチェスター・ユナイテッドのロメル・ルカク 写真提供:Getty Images

 アーセナルのラカゼットと同じく、マンチェスター・ユナイテッドの新加入選手であるロメル・ルカクは今シーズンの優勝候補である同チームに大きなインパクトを残す選手となるかもしれない。ルカクのファーストタッチは決して素晴らしいものではなく、テクニックに長けた選手とはいえない。彼は素晴らしいランニングを見せるが、ズラタン・イブラヒモビッチと違って、ゴールに背を向けたプレーが得意ではない。

 私は単に一部分だけを切り取って、比較をしようとは考えていない。ルカクは間違いなくユナイテッドにとって大きな戦力となり得る選手である。昨シーズン、エバートンで25得点を記録した彼は、より多くの得点チャンスに恵まれたユナイテッドでは30得点を挙げることが求められるだろう。とはいえ、彼の周囲には多くの素晴らしい選手もいるだけに私は彼の活躍に期待している。

 エバートンに復帰したウェイン・ルーニーの見事なゴールに触れずにこのコラムを終える訳にはいかないだろう。彼は年齢相応の経験を活かしたトッププレーヤーとしてのインテリジェンスを見せつけ、チームを勝利に導いた。ペナルティボックス内でうまくマークを外し、クロスを絶妙なタイミングで合わせ、ゴールネットを揺らした。

 ジョゼ・モウリーニョ監督がルーニーをユナイテッド退団に追い込んだのだろうか。私はそうは思わない。どんな監督であっても、ルーニーのような選手を欲しがるだろう。この件については、私は単にルーニーがより多くの出場時間を求めただけであり、モウリーニョ監督を責めることはできないと思っている。たとえ彼が31歳という年齢であったとしても、2004年からこれまで彼がユナイテッドに残してきた功績は疑いのないものである。

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