リーグ戦も残すところ今週末のJ1リーグ最終節のみとなっており、多くのクラブが今シーズンを終えている。その中で来シーズンに向けた動きが活発化しており、監督交代を決断するクラブも出ている。そこで今回はすでに今シーズン限りで指揮官に座を降りることが決定している(または決定間近)指導者を紹介する。
尹晶煥(ユン・ジョンファン)
在籍クラブ:セレッソ大阪
在任期間:2017年シーズン~2018年シーズン
獲得タイトル
・YBCルヴァンカップ(2017年シーズン)
・天皇杯(2017年シーズン)
直近のリーグ戦では試合前のインタビューで通訳を介さずに日本語で直接受け答えする姿も見られていた尹晶煥監督であるが、シーズン後半戦で振るわず来季AFCチャンピオンズリーグ出場権が獲得できないことが濃厚となったことから首脳陣は今季終了後の監督交代を決断している。
ただ昨季は国内2冠を手中に収める手腕を発揮。サポーターからはホーム最終戦で同監督に感謝の意を示す横断幕が掲げられた。来季は韓国Kリーグ復帰が視野に入っているほか、日本国内の複数クラブが動向を注視していると伝えられている。
高木琢也
在籍クラブ:V・ファーレン長崎
在任期間:2013年シーズン~2018年シーズン
獲得タイトル:なし
昨年途中に代表取締役社長に就任した『ジャパネットたかた』の高田明前社長とともにクラブ史上初となるJ1昇格の立役者となった高木琢也監督は、前半戦では名古屋グランパスやガンバ大阪など長年J1の舞台でシーズンを戦ってきたクラブが降格圏内に沈む中、着実に勝ち点を積み重ねていた。
最終節を残したこれまで獲得した勝ち点は29であり、例年ならば残留ラインギリギリに位置するものの、今季はハイレベルな残留争いが展開されていることが不利に働く形で1シーズンでのJ2降格が決定。クラブ体制の再スタートを高田社長が明言し、同監督の退任が正式決定した。ファンからは手腕を大いに評価する声や別れを惜しむ声があがっている。
井原正巳
在籍クラブ:アビスパ福岡
在任期間:2015年シーズン~2018年シーズン
獲得タイトル:なし
かつて「アジアの壁」という異名をとった井原氏は、就任1年目にしてアビスパ福岡をJ1昇格に導く手腕を発揮。ただ翌シーズンは1stステージ、2ndステージ通じてわずか4勝と苦しみ1年でのJ2降格という雪辱を味わう。
その後もJ2リーグでは常に上位争いに食い込むなど地力の違いを見せつけているものの、今季は最終節で引き分けたことによりJ1参入プレーオフ圏外となったことにより、監督交代が正式決定した。
なお井原氏はコーチングスタッフとして日本サッカー協会入閣の可能性が高まっている。
石井正忠
在籍クラブ:大宮アルディージャ
在任期間:2017年シーズン終盤~2018年シーズン
獲得タイトル:なし
昨季J1リーグ残留争いの真っ只中にいる中でリーグ戦残り3試合の段階で就任したものの1分2敗に終わりJ2リーグ降格が決定。
それでも1シーズンでのJ1リーグ復帰という目標達成に向けてクラブからの続投要請に応えた石井正忠監督はFW大前元紀やFWマテウスらを擁した攻撃力を武器にシーズン終盤には上位陣へ食い込み5位でリーグ戦を終了。
しかし25日に行われたJ1参入プレーオフ1回戦ではアウェイの東京ヴェルディに後半数的優位に立つながらもFKによる失点が最後まで響き0-1と敗戦。
クラブからの公式発表は26日正午時点ではないものの、各メディアは一斉に「石井監督の退任がほぼ確実になった」と報じている。
北野誠
在籍クラブ:カマタマーレ讃岐
在任期間:2010年シーズン~2018年シーズン
獲得タイトル
・四国サッカーリーグ優勝(2010年シーズン)
香川県出身の北野誠監督は2010年に地元クラブであるカマタマーレ讃岐の指揮官に就任すると1年目で四国サッカーリーグ優勝を果たしJFLに昇格。そして2013年にはプレーオフを制してJ2リーグ昇格を果たした。
ただJ2昇格以降は2桁順位に沈むシーズンが続き、ついに今シーズンJ3リーグへの降格が決まっている。退任会見ではこれまでカマタマーレ讃岐に加入した選手たちに対する「申し訳ない」という気持ちを表し、ファンも同監督に対して功労者として称賛の言葉を送っている。
練習場所がフットサルコートであるなど、環境が良くないこともありクラブ首脳陣や行政に対して改善を訴えてきたことでも有名だった。
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