ラ・リーガ アトレティコ・マドリード

Dr.TRIBE【試合診断書】 ラ・リーガ第7節 レアル・マドリード対アトレティコ・マドリード

大会:ラ・リーガ
カード:レアル・マドリードvsアトレティコ・マドリード
スコア:0-0
担当医:ペペ土屋( @PPDOLPHINS
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チームの攻撃vs守備
・両チーム監督
・主審


マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM):両チームのGK

両者ともに決定的なシュートストップを記録。飛び出すタイミング、コースを消す身体の向き、ポジショニング、すべての部分で世界最高峰の対戦に相応しいパフォーマンスを見せた。0-0の締まった試合を演出したまさに主役だ。

ザ・ハード・ワーカー(THW):カゼミーロ

コケも甲乙つけがたい気の利いたプレーを90分通して披露したものの、より重要な役割を担って好守に存在感を放ったカゼミーロを選出。C・ロナウドが移籍したしたあとのフリーキッカーとしても、名乗りを上げてこの試合でもキックを担当している。

モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP):カリム・ベンゼマ

何でもできる器用さがあるがゆえに、下がってボールを引き出し、組み立てにも参加してしまったことでゴール前に人がいなくなる場面も。もう少し傲慢さを見せてもいい。


マドリードの攻撃vsアトレティコの守備

マドリード:前半はアトレティコの守備に誘導される形で5番のバラン、2番のカルバハル、10番のモドリッチのサイドから組み立てを余儀なくされた。両WGのスタートポジションはハーフスペース。

後半から11番のベイルに変えて24番のセバージョスを投入。4-3-3から4-3-2-1にオーガナイズを変えた。セバージョスが少し低めの位置をとって、6番のナチョ、8番のクロースとともに11番のレマルをアタック。押し込んで彼を試合から消した。中盤より前の選手たちが反時計回りにポジションをずらして4-2-3-1の形に変化する時間帯もあった。

アトレティコ:4-4-2のブロックを敷いて、4番のラモスの前に19番のコスタが立ち、8番のサウールがクロースをマークして自陣左側からのビルドアップを阻止。7番のグリーズマンはあえてコスタと同じラインまではいかずにバランに自由を与えた。

守備がそれほど得意ではないレマルとは違い、すべてのプレーを高水準でこなせる6番のコケは、守備時のスライドも全くサボらずにこなし、カルバハルが息をする時間とスペースを与えなかった。この大一番で両CBが見せた正確な予測と粘り強い守備も特筆に値する。


アトレティコの攻撃vsマドリードの守備

アトレティコ:両SMFが中央に絞って4-2-2-2のようなオーガナイズで攻撃。後ろからパスをしっかりつないで組み立てる場面では、14番のロドリがCBのサポートに入って、CBの横、もしくは間に落ちてボールを受ける。

グリーズマンはSMFが絞って空けたサイドまで流れて、SBとともに数的優位を作る。一方のコスタはボールを奪ったら、まずはDFラインの裏を狙って深みを作る。

マドリード:4-1-4-1の守備隊形を敷いてクロースやモドリッチがベンゼマと同じラインまで出て、相手CBにプレスをかける。前半はカゼミーロの脇のスペースを相手にうまく使われて押し込まれた。

後半は前ページで触れた通り、4-3-2-1の中盤より前の選手が、反時計回りにポジションをずらすことで4-2-3-1の形をとり、クロースとカゼミーロが並ぶ場面も見られた。または、カゼミーロがDFに吸収されて3バックになることも。


マドリード監督:フレン・ロペテギ

前半でベイルを交代させるという少し驚きの動きを見せた。積極的に先手を打っていく姿勢はロペテギ監督の信条と言えそうだ。しかもその交代とそれに伴うオーガナイズの変更によって後半は完全に主導権を握った。

すでに勝ち点7を落としているものの、ライバルのバルセロナとアトレティコも同じようにノッキングを起こしているため、ここからのチーム作り次第では十分にリーグ優勝を狙える。


アトレティコ監督:ディエゴ・シメオネ

スカッドとしてはリーグ屈指のアトレティコ。この試合では新加入のレマルとロドリを先発に抜擢。昨シーズンまでとは違ってディフェンスからショーとパスをつないで、しっかりと組み立てる攻撃と、従来通りのソリッドな守備を共存させた。

マドリードの変化に対して少し対応が遅れた感は否めない。しかし重要なデルビ・マドリレーニョを敵地で闘って無失点の勝ち点1は決して悪い結果ではない。


主審:マルティネス・ムヌエラ

リーグでも屈指の、テンションが張りつめた試合をきっちりさばき切った。リーガ特有のオーバーリアクションを見せる選手たちを相手にしても、無駄にカードを提示して試合を荒らすこともなかった。

しかし、コケのクロスがペナルティーエリア内でカゼミーロの腕に当たったシーンでVARが適用されなかったことには議論の余地がありそうだ。