
北海道コンサドーレ札幌は1年でのJ1昇格を果たせなかっただけに、FWジョルディ・サンチェスなど一部選手の退団が取りざたされている。主将を務めたMF高嶺朋樹にはV・ファーレン長崎など複数クラブからの関心が報じられているが、その一方でMF青木亮太は残留に向かっているようだ。
青木は19日夜放送のスポーツ番組『コンサにアシスト!』 (TVhテレビ北海道)に出演。インタビュアーから2026シーズンに向けての意気込みを訊かれると、「半年でも自分たちのサッカーは作れる」などとコメント。札幌の一員としてピッチに立つ姿勢を見せているだけに、残留は既定路線とみられる。
現在29歳の青木は、名古屋グランパス、大宮アルディージャ(現RB大宮アルディージャ)を経て、2021年に札幌へ移籍。加入当初から攻撃陣に欠かせない戦力として機能し、2022シーズンにはJ1リーグ戦31試合の出場で8ゴールをマーク。2024シーズンもチームが残留争いに巻き込まれる中、6ゴールを挙げた。
札幌は2024シーズンにJ2へ降格。一部主力選手がチームを去ったが、青木は複数クラブからオファーが届くなかでも残留。2025シーズンはJ2リーグ戦32試合の出場で4ゴールを挙げている。
主力流出の懸念が広がる状況において、青木が示した残留の意思は、単なる戦力維持以上の意味を持つ。J1昇格を逃した現実を真正面から受け止め、それでもなお札幌でプレーする覚悟は、チーム全体に方向性を示す象徴的な存在となる。
「半年でも積み上げは可能」という言葉には、自身の経験と責任感が凝縮されており、若手や新戦力にとっても指針となる。再起を期すクラブにとって、青木の残留は戦術面だけでなく、再生への物語を紡ぐ重要な一歩である。
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