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FC東京・日本代表DF長友佑都も!日本人選手5名が「忘れ去られた」と欧州で話題

長友佑都 写真:Getty Images

 FC東京所属DF長友佑都は、今もなお日本代表の一員として健在。経験豊富なベテランとしてFIFAワールドカップ北中米大会へ参戦する可能性も考えられるが、欧州ではMF香川真司(セレッソ大阪)やFW宮市亮(横浜F・マリノス)らと同様、忘れ去られた選手として話題になっている。

 英メディア『プラネット・フットボール』は10月13日に「日本でいまだに現役、忘れ去られた日本人のスター選手」と題して、長友、香川、宮市、MF川辺駿(サンフレッチェ広島)、FW武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)をクローズアップ。欧州でのプレー経験がある5選手について、こう綴っている。

 「香川はイングランドでのプレー経験が2年にすぎなかったが、すぐにマンチェスター・ユナイテッドでカルト的な人気を得た。移籍1年目にプレミアリーグ優勝を果たし、ノリッジ戦でのハットトリックなど印象的なシーンもあった。しかし、香川はボルシア・ドルトムントでの活躍が最もよく知られており、2度の在籍期間で200試合以上に出場した。現在36歳となった彼は、2023年にC大阪へ復帰し、今なお時折“魔法”のようなプレーを見せている」

 「宮市は2011年にアーセナルへ加入したが、当時アーセン・ヴェンゲル監督は『「彼には世界中のクラブを惹きつける素質がある』と語っていた。彼の持つスピードとドリブルの才能は早くから明らかだったが、イングランドでのキャリアはなかなか軌道に乗らなかった。負傷が多かった。2015年にアーセナルを離れるまで、トップチームでの出場はわずか7試合だった。しかし現在は、母国でキャリアを立て直しつつある。2022年に再び膝の前十字靭帯を痛めたが、その後復帰を果たし、今がキャリアの中でも最高のプレーを披露している時期だ」

 「長友はインテルに9シーズン在籍し、200試合以上に出場したものの、イタリアで獲得できたトロフィーはわずか一つ、というのはやや意外かもしれない。ただ、ガラタサライでは複数のタイトルを獲得した。2021年に日本へ帰国して以降も、サイドバックとして活躍。現在39歳ながらFC東京でプレーし、しかも日本代表への選出も続いているという事実が驚きを生んでいる」

 「川辺はスイス1部グラスホッパーで頭角を現した後、2022年1月にウルバーハンプトン・ワンダラーズと契約したが、そこでプレーすることはなかった。その後、スタンダール・リエージュへ移籍し、そして2024年に広島へ復帰した。ドイツの移籍専門サイト『トランスファーマルクト』では、J1リーグにおける最も評価の高い選手のひとりとされている」

 「武藤はニューカッスル・ユナイテッド時代に思ったほどの結果を残せなかったが、なかなかチャンスも与えられなかった印象もある。プレミアリーグでの出場時間は727分にすぎず、1ゴールのみ。その後、すぐにニューカッスルを離れた。しかし日本に戻ってから復活し、現在は神戸の主力選手となっている。146試合出場で70度のゴール関与(ゴール+アシスト)を記録しているが、これはなかなかの成績だ」

 欧州では「かつてのスター」として記憶の彼方に追いやられても、彼らは日本のピッチで確かな存在感を放ち続けている。輝かしい過去に縋ることなく、今という時間の中で新たな価値を証明している点にこそ、真のプロフェッショナリズムだ。

 長友が体現するように、日本国内外での経験は衰えではなく進化の証であり、挑戦を続ける姿勢が後進への道を照らす。欧州の評価とは異なる文脈の中で、彼らのキャリアは「帰還」ではなく「継続の物語」として再び息づいている。