
7月26日までに、ほとんどのチームが第24節までを消化した2025明治安田J1リーグ。現在16位(勝ち点28、得失点差-9)につける東京ヴェルディ(以下、東京V)は、ここまでの総得点がわずか「15」と低迷している。昨シーズンは年間38試合で51得点を挙げ6位に躍進していただけに、大幅な得点力の低下が目立つ。
その要因として挙げられるのが、ストライカーの機能不全だ。昨シーズン10ゴールでチームトップスコアラーだったFW木村勇大は、今シーズンここまで2ゴール。同2位だったFW山見大登も、現在1ゴールと昨年記録した7ゴールを大きく下回っている。
一方、総失点数「24」はJ1全体で見ても7番目に少ない数字で、守備の安定感は光っている。この先、残留争いに巻き込まれないためにも、明確な課題である「得点力の改善」に早急に取り掛かる必要があるだろう。ここでは、得点力不足にあえぐ東京Vが今夏の補強で獲得すべき4選手を紹介していく。

シャハブ・ザヘディ(アビスパ福岡)
母国であるイランのほか、ウクライナやハンガリーなどでのプレー経験を経て、Jリーグ初のイラン人選手として昨年3月にアビスパ福岡へ加入したFWシャハブ・ザヘディ。
187cmの長身を活かした空中戦の強さと強靭なフィジカルでボールキープする能力に優れているザヘディ。味方を活かしたプレーはもちろん、時には強引に個人で打開できるのも魅力で、ゴール前の局面では存在感を示している。特に左足から放たれる強烈なシュートは相手チームにとって脅威だろう。
昨シーズンは31試合に出場し9ゴール2アシストと福岡のストライカーとして機能していたが、今シーズンは両側鼠経ヘルニアの影響により、15試合出場2アシストに留まっている。同チームのFW陣では、FWウェリントンや6月にJ2のカターレ富山から加入したFW碓井聖生などの壁が厚く、ザヘディの出番は限られてきそうだ。外国人ストライカーの獲得を視野に入れる東京Vが、ザヘディを狙う可能性は十分にありそうだ。

マルクス・ヴィニシウス(FC今治)
ブラジルの複数クラブを渡り歩き、2022シーズンからFC今治でプレーしているFWマルクス・ヴィニシウス。176cmとそれほど長身ではないがボールキープ力に優れており、攻撃の起点となる働きを見せてくれる。
また、俊敏性やサッカーIQの高さを活かしたゴール前の秀逸な動き出しで相手ディフェンダーを撹乱できるのも特徴ではあるが、最大の魅力は左足から放たれる強烈なシュートだ。昨シーズンは19ゴールを挙げJ3リーグの得点王に輝く活躍を見せており、今シーズンもここまで22試合に出場し9ゴールをマークするなど、現時点でのJ2得点ランキングで4位タイに位置している。
今治でも主力として活躍しているだけに、獲得となれば違約金の発生は避けられないが、J2を席巻しているストライカーのヴィニシウスに東京Vが手を挙げれば面白い補強となるだろう。
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