ペップ・グアルディオラがマンチェスターシティ監督就任から3年が経とうとしている。チャンピオンズリーグ制覇とはならなかったが、今シーズンはプレミアリーグ2連覇や国内タイトル3冠など史上初となる出来事が多い。そんなマンチェスターシティの今シーズンを物語る3試合をご紹介したい。
【プレミアリーグ26節 チェルシー戦(H) 6-0○】
エティハドスタジアムでのマンチェスターシティが大勝する光景は毎シーズンの恒例行事ではあるが、まさかあのチェルシーが「エティハド大虐殺」の餌食になるとはこの時誰も思っていなかっただろう。好ゲームが予想されるチェルシー相手に圧倒的な力の差を感じられる試合となった。
「SofaScore」のデータよると、シュート数はシティ15本、チェルシー12本と拮抗しているが枠内シュートはシティ9本、チェルシー4本。どうやらフィニッシュの精度に差があったようだ。
主役はセルヒオ・アグエロ。ビッグ6相手に滅法強いアグエロだったが、この試合でもハットトリックを達成。小柄ながら全くボールを取られないプレーを習得するなどまだまだ衰えを知らないようだ。
【チャンピオンズリーグラウンド8 トッテナム戦(H) 4-3○】
ジョゼップ・グアルディオラ体制3年目のシティにとってチャンピオンズリーグ制覇は達成しなければならないミッションだった。ラウンド8で同じプレミアリーグを戦うトッテナムと対戦が決まり内心ほっとしたのも束の間、まさかそのトッテナムに敗戦を喫するとは誰もが予想していなかっただろう。
1stレグを0-1で折返し、2ndレグであるこの試合では打ち合いの試合を強いられ4-3で90分を終えた結果、アウェーゴールの差で準決勝進出を阻まれてしまった。後半アディショナルタイムのスターリングが決めた幻のゴールがVARによってかき消されたシーンは未だに記憶に残っている人も多いだろう。VARに泣いたマンチェスターシティには同情する声も。
【プレミアリーグ37節 レスター戦(H) 1-0○】
今シーズンの優勝争いは近年稀にみる熾烈な争いだった。36節終了時点で首位を走るシティが勝ち点92、追いかけるリバプールが勝ち点91。そしてニューカッスル相手に勝利し勝ち点94と積み上げ暫定的に首位に立ったリバプールに対して、シティはリーグ戦終盤で尻上がりに調子を上げてきたレスターと対戦することになった。
リバプールはレスターの番狂わせに大きな期待を寄せていた。レスターの終盤での大躍進もそうだが、何よりレスターにシーズン途中で就任したブレンダン・ロジャースの存在が大きく見えた。思えば2013/2014シーズンも同様にリバプールはマンチェスターシティと優勝争いを繰り広げ、同じ37節で痛恨のドローを喫しマンチェスターシティに優勝の座を明け渡すことになった。その悔しさを1番理解しているのは当時リバプールを率いていたロジャーズだろう。あれから5年ロジャーズの前にマンチェスターシティに雪辱を果たすチャンスが転がってきた。
試合は予想通りホームのシティが圧倒することになったが、レスターの4-5-1の布陣を前にゴールを奪えずに終盤へと差し掛かろうとしていた。
しかし、70分ついに試合が動く。シティの精神的支柱バンサン・コンパニがボールを中央で受け取るとすかさずシュート体制に。ペナルティエリア付近で強固なブロックを形成したレスター守備陣はコンパニのシュートをケアできずを突き抜く豪快なミドルシュートがネットを揺らした。彼の今シーズン初ゴールが勝利へと導き結果プレミアリーグ2連覇に貢献する功績を収めた。
コメントランキング