
サッカー日本代表「森保ジャパン」は3月31日にイングランド代表と激突。FIFAワールドカップ北中米大会グループステージではオランダ代表と対戦するが、元Jリーグクラブ関係者が欧州の強豪国との力関係を読み解くうえで興味深い示唆を示している。
清水エスパルス、鹿島アントラーズ、松本山雅FCでコーチを歴任し、東京ヴェルディで強化担当も務めた坪井健太郎氏が、オランダでプレーする日本人選手から聞いたところによると、最も大きな違いの一つが「プレッシャーの圧の強さ」だという。球際での寄せの速さや強度は試合になるほど顕著で、日本と比べてより実戦局面で力を発揮する傾向があるとされる。また「ボールが蹴れる距離が長い」という点も特徴として挙げられ、ロングボールの質や展開力の差がゲームのスケールに影響を与えている。さらに「ここぞという場面での強さ」、いわゆる勝負所での決定力やメンタル面も、オランダの優位性として指摘された。
一方で、日本人選手の強みとしては「アジリティー」「足元のテクニック」「近距離での丁寧なプレー」が挙げられている。狭い局面でのボールコントロールや連係の精度は依然として高く、これらは欧州でも十分通用する武器といえる。
こうした特徴は、現在オランダでプレーする日本人選手のパフォーマンスにも表れている。佐野航大(NECナイメヘン)や上田綺世(フェイエノールト)は、強度の高い環境の中で結果を残している。また、冨安健洋がアヤックスでの完全復活を期待されるなど、日本人選手の存在感は着実に高まっているが、上田をはじめオランダでプレーしている日本人選手が、坪井氏の指摘したオランダ独特の強みを実感している可能性は十分考えられる。
興味深いのは、坪井氏の指摘はクラブレベルにとどまらず、代表レベルにも当てはまる点だ。オランダ代表は伝統的にフィジカル強度と戦術理解を兼ね備えたチームとして知られ、試合の流れを一気に引き寄せる勝負強さを持つ。一方の日本代表は、組織的な守備と細かなパスワークを軸に試合をコントロールするスタイルが特徴だ。
両者が対戦する場合、局面ごとの強度やロングボールへの対応、そして決定機での精度が勝敗を分けるポイントになると考えられる。特に、オランダの「ここぞ」という場面での強さに対し、日本がいかに自分たちのリズムを維持し、技術的優位を発揮できるかが鍵となりそうだ。
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