プレミアリーグ トッテナム

トッテナムに何が?名門を襲った6つの悲劇【プレミアリーグ2026】

トッテナム・ホットスパー 写真:アフロスポーツ

プレミアリーグ(イングランド1部)の強豪トッテナム・ホットスパーは、つい最近まで順調な歩みを見せていた。しかし今シーズンに入って状況が一変。数々のミスや不運が重なり、ファンにとっては忘れ去りたいシーズンとなっているはずだ。

度重なる補強の失敗、期待を背負って就任した指揮官の苦境、そして選手たちの混乱。単なる成績不振にとどまらず、クラブ全体の不甲斐なさが表面化し、その深刻さは日に日に増している。ここでは、そんなトッテナムを襲った6つの悲惨な出来事を紹介する。


1.スーパーカップでの不穏な幕開け

ヨーロッパリーグの王者として臨んだ、チャンピオンズリーグ覇者パリ・サンジェルマンとのスーパーカップでは、85分まで2-0とリードしながらも試合終盤に追いつかれ、最後はPK戦の末に敗北した。トーマス・フランク監督は「医学的には作戦は成功したが、患者は死んだ」と語り、不穏な幕開けを印象づけた。

また、MFイヴ・ビスマが「度重なる遅刻」という情けない理由でメンバーから外されるなど、規律面の問題も露呈。さらに、チームの要であるMFジェームズ・マディソンは、韓国でのプレシーズンマッチで前十字靭帯を断裂し、シーズンの大半を欠場する事態となった。なお、マディソンはいまだに復帰していない。


2.エゼ横取り劇とアーセナルの呪縛

夏の移籍市場ではクリスタル・パレスと移籍金額で合意し、MFエベレチ・エゼの獲得に迫っていたが、土壇場で宿敵アーセナルに横取りされるという屈辱を味わった。これに怒った一部のファンが、アーセナルのスタジアム近くにあるエゼの壁画を汚損。後にこの行為が最悪の形で跳ね返る。

ノース・ロンドン・ダービーでは、エゼにハットトリックを決められ、圧倒的な攻撃力の前に1-4で大敗。さらにシーズン後半のダービーでも、エゼに2得点を許し、再び1-4で粉砕された。結果的に、エゼが今季挙げた7ゴールのうち、実に5ゴールがトッテナム戦での得点である。

また、フランク監督にも火種が。ボーンマス戦を前に、アーセナルのロゴ入りカップを手にした写真が出回りファンの反感を招く。さらに後日、日頃から選手たちに「アーセナルがいかに優れているか」を繰り返し語っていたことが発覚し、チーム内の不信感を決定的なものとした。


3.ピッチ内外での崩壊

8月にホームで行われたボーンマス戦では開始5分で失点し、相手陣内へ侵入すらできないまま大ブーイングを浴びて敗北した。この時期にはダニエル・レヴィ会長が辞任し、元DJのブルックリン・エアリックが提示したとされる45億ポンド(約9,540億円)の買収交渉も決裂している。

チーム内の不和も深刻さを増す。チェルシー戦の敗北後、DFジェド・スペンスとDFミッキー・ファン・デ・フェンはフランク監督の指示を無視し、サポーターへの挨拶を拒否してそのまま引き揚げた。さらにアストン・ビラとのFAカップ敗退時には、MFパリーニャが相手選手と口論になり乱闘騒ぎへと発展している。

また、当時スポーツディレクターを務めていたファビオ・パラティチ氏も、FIFAからの出場停止処分を経て復帰したものの、わずか4ヶ月でフィオレンティーナ(イタリア1部)へと去ってしまった。その理由についてパラティチ氏は、フランク監督の采配や、ピッチ上で何も表現できないまま敗戦を重ねる現状に失望したためだと語っている。

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名前:秕タクオ

欧州主要リーグはもちろんJリーグや代表チームまで。日々溢れるフットボールへの思考も濾過しつつニュートラルな視点を持ってフットボールの光と影を忖度なしに発信していきたいと思います。

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