
サッカー日本代表「森保ジャパン」は3月の国際Aマッチデーでスコットランド代表、イングランド代表と対戦。2026年6月にはFIFAワールドカップ北中米大会へ臨むが、その大舞台を前にGKのメンバー争いが激化。森保一監督は鈴木彩艶(パルマ)を正守護神の軸と考えているとみられる一方、控えGKの序列は流動的な状況だ。
候補としては、早川友基(鹿島アントラーズ)、大迫敬介(サンフレッチェ広島)、小久保玲央ブライアン(シント=トロイデンVV)、そして野澤大志ブランドン(ロイヤル・アントワープ)らが名を連ねる。この中で特に注目を集めているのが、ベルギーで評価を高めている野澤の存在だ。
FC東京在籍歴のある野澤は、アントワープの正守護神に君臨。2025年夏の移籍当初はベンチを温めていたが、2025年10月以降は公式戦全試合でスタメン出場。2026年2月度の月間MVPを受賞するなど現地評価を高めている。
なかでも2月13日に行われたオランダ国内カップ戦(対アンデルレヒト)では、4失点で大敗も11セーブを記録。海外採点サイトで10点満点中「9.9」という異例の高評価を得たことが話題となった。守備陣が苦しむ中で孤軍奮闘したパフォーマンスは、代表争いの中でも強いインパクトを残している。
スタッツ面でもその成長は明確だ。2025/26シーズンの成績を見ると、鈴木がセリエAで平均3.27セーブ、セーブ率72%、失点1.27に対し、野澤は平均3.14セーブ、セーブ率75.3%、失点1.03と安定感で上回る数値を残す。クリーンシート率はともに0.27と同水準だが、失点抑制力の高さが際立つ。ただ、鈴木は怪我による長期離脱を強いられていた。
一方、J1リーグ2025シーズンのデータでは、早川が平均2.79セーブ、セーブ率77.4%、クリーンシート率0.42、失点0.82と高い安定感を示した。大迫も平均2.26セーブ、セーブ率75.4%、クリーンシート率0.39、失点0.74と優れた守備力を誇る。国内組は守備組織の成熟度もあり、失点数の少なさが特徴だ。
また欧州組では、小久保が平均3.00セーブ、セーブ率73%、失点1.11と健闘。シーズン通しての安定感が課題とされるが、U23日本代表の一員としてパリ五輪の舞台でハイレベルなパフォーマンスを発揮しただけに、潜在能力の高さは評価されている。
こうした数字を踏まえると、代表GK争いは単なる実績比較ではなく「現在のコンディション」と「国際経験」が重要な要素となりそうだ。正守護神の鈴木が欧州トップレベルで経験を積む一方、野澤はパフォーマンスのインパクトで急速に存在感を高めている。
W杯まで残された時間は限られる。控えGKの枠は通常2つ程度とみられるだけに、今後の代表活動やクラブでのパフォーマンスが序列を大きく左右する可能性は高い。特に欧州で結果を残し続ける野澤の台頭は、これまでの勢力図に変化をもたらす要素となり得る。
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