
日本サッカー協会(JFA)は5日、選手やスタッフ等に対して暴言や不適切な発言があったとして昨年12月にJリーグからけん責処分を受けたJ1町田ゼルビアの黒田剛監督に対し、厳重注意と指導者研修の受講を課すことを決定。処分内容に対して、日本代表、柏レイソル、ジェフユナイテッド千葉、東京ヴェルディOBの近藤直也氏から異論が沸き起こっている。
現在、指導者としても活動する近藤氏はXで見解を披露。今回の対応について「厳重注意」と「研修受講」という処分に対し、「それで本当に十分なのか」と疑問を呈したほか、19年間のプロキャリアの中で多くの監督のもとでプレーしてきた経験を踏まえ、「今回問われているのは厳しい指導かどうかではなく、リーグとしてどこまで本気で向き合う覚悟があるのかだと思う」と指摘している。
さらに、仮に指導が選手の尊厳を傷つけ、立場の違いを利用した精神的圧迫に該当する場合、それは指導の範囲を超える行為だと主張。その上で、処分が注意や研修にとどまった場合、「この程度なら注意で終わる」という誤ったメッセージが現場に残る可能性があるとの懸念を示した。
近藤氏は再発防止の観点から、一定期間の現場離脱や具体的な改善計画の公表、クラブ単位での検証など、より実効性のある措置の必要性にも言及。一方で、厳しい指導そのものを否定する意図はないとし、「厳しさと暴力、厳しさと支配は別物」と線引きの重要性を強調した。
今回の事案について近藤氏は「一人の監督の問題として終わらせるべきではない」とし、指導の基準や責任の所在、選手保護のあり方を明確にする必要性を訴えている。黒田監督は6日に行われる横浜F・マリノスとの開幕戦でも指揮を執る見通しだが、同監督への対応を巡る議論は、Jリーグ全体の指導環境やガバナンスの在り方にも影響を与える可能性があり、今後の動向にも注目が集まりそうだ。
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