
日本代表OBの槙野智章氏は、浦和レッズ時代にチームメイトだった柏木陽介氏(現FC岐阜クラブアンバサダー)の規律違反を回顧。「退団覚悟でお店を守る」など、柏木氏を称賛する一部の発言がクローズアップされている。
柏木氏は2010シーズンからおよそ10年間にわたり浦和でプレー。2017年のAFCチャンピオンズリーグなど、複数のタイトル獲得に貢献した。しかし2021年2月のトレーニングキャンプ中に、FW杉本健勇(現RB大宮アルディージャ)とともに外食。新型コロナ対策として、クラブの内部規定ではキャンプ中に近隣のコンビニエンスストア以外への外出や外食が禁止されていた。これにくわえて、複数回にわたる規律違反行為が確認されると、浦和は柏木のトレーニング参加見合わせを公式発表。リカルド・ロドリゲス監督(現柏レイソル指揮官)の構想から外れると、翌月に岐阜へ完全移籍している。
11月20日深夜放送のバラエティ番組『見取り図じゃん』(テレビ朝日系)では、槙野氏が柏木氏の人柄や沖縄キャンプでの行為に言及。「母子家庭で育ち、お母さんから『困った人がいたら助けて』と育てられてる。サッカー以外の方の話も聞いて相談に乗ってあげたりするなど、凄い優しいやつ」と語った上で、規律違反とされた行為について、こう述べている。
「柏木くんは良い人なので、『何かをしたい』という気持ちが日に日に増していく。『ご飯食べにいかないか?』と誘っても、みんな断る。でも、彼は行った」「沖縄県に、あるしゃぶしゃぶ屋さんがあって、お客さんが来なくて潰れそうだと。そこに食べに行ってお金を落としてあげないと潰れるんだって、沖縄の友達を誘ってそこの店に行った。『退団覚悟でそのお店を守るために行った。その店を救いたかった』と」
チーム内の規律違反行為に対して、称賛するコメントを残した槙野氏。「あいつのあの行動はカッコよかった」と絶賛しているが、当時柏木氏の規律違反行為に落胆した浦和サポーターは一定数存在している。それだけに、槙野氏が当該行為を美談扱いにした可能性も指摘されている。
規律を重視するプロサッカー界において、個々の善意がどこまで許容されるべきなのかという議論は常に存在する。柏木氏の行動には確かに人情味あふれる側面があったのかもしれない。しかし、当時は社会全体が厳しい感染対策を求められていた時期であり、クラブの内部規定もチーム全体の安全を守るために設けられていた。槙野氏の言葉は仲間への思いから出たものだが、規律の重みやサポーターの受け止めも無視できない。
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