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宮本恒靖会長は否定も…AFC離脱報道再び!ヴィッセル神戸の一件で「サウジ等に不満」

宮本恒靖 写真:Getty Images

 日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長は、JFAがアジアサッカー連盟(AFC)から離脱する可能性を否定した模様。一部の海外メディアが同会長のコメントを報じているが、それでもなおJFAはサウジアラビアをはじめ一部のAFC加盟国に対して不満を抱いているという。

 AFC離脱の可能性は、イラクメディア『UTV』が10月16日に報道。「日本にはAFCから脱退し、“東アジア連合”を独立して設立する動きがある。AFCがカタールの資金に支配されており、AFC内の不正操作や腐敗とされるものに抗議している」などと、AFCに対する不信感を伝えていた。

 一方でカタール『アルカス』が26日に伝えたところによると、宮本会長は「JFAは大陸の枠組み以外のいかなる組織への参加は全く考えていない」とコメント。AFC離脱の可能性を否定するとともに、「日本はアジアサッカー界をひとつにまとめたAFCに敬意を抱いている」と語ったという。

 JFA会長の発言により、AFC離脱報道が収束に向かうかと思われたが、スペイン紙『La Republica』は29日に「JFAはサウジアラビアやカタールなど、経済的影響力の大きい国々が利益を得ていることに不満を抱いている」「サウジアラビア、カタールなどの影響力が増していることを理由に、AFC脱退を検討している」と報じている。

 この報道によると、JFAはAFC脱退を検討している理由として、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2024/25シーズンにおけるヴィッセル神戸への扱いがあるとのこと。同大会では山東泰山(中国1部)が途中撤退。AFCは「競技開始後に競技から撤退する参加クラブは、そのすべての試合がキャンセルされ、無効とみなされる」という大会規則第5条6項に則り、山東の関わる試合をすべて無効に。この結果、3位でフィニッシュの予定だった神戸は5位に転落し、ラウンド16で光州FCに敗れている。このAFCの決定が神戸に不利を与えたと、JFAは解釈しているとみられる。

 なお、神戸のACLE2024/25シーズンでは、2024年10月2日にノエビアスタジアム神戸で開催された山東戦で、選手やスタッフ等による乱闘騒ぎが発生したとして、AFCから1万ドル(約155万円)の罰金処分を科せられた。しかし、AFCは山東の関わる試合をすべて無効にした後も、神戸への罰金処分を解消せず。ダブルスタンダードとも言える決定に、日本国内からの批判が相次いでいた。