
ジュビロ磐田出身のFW後藤啓介はこの夏、アンデルレヒトからシント=トロイデンVV(STVV)へ期限付き移籍。本人はすでにアンデルレヒトでの冷遇を明かしているが、今度はアンデルレヒト指揮官が同選手への不満を口にしている。
後藤は8月中旬、ベルギー紙『HBVL』のインタビューでSTVV移籍の裏側を訊かれると、「フランスとドイツのクラブから完全移籍によるオファーが届いていた。アンデルレヒトは期限付き移籍での放出しか認めなかった」と語った上で、「ベルギーの他のクラブからもオファーがあったが、STVVへ行くと決めていた。STVVならば、理想的な環境でプレーできる」「STVVでは多くのチームメイトと日本語で話せるので、すごく楽だ。ストレスは全く感じない」と環境面を考慮した上での決断であることを強調していた。
そんな後藤は、2024/25シーズン前半戦にベルギー2部リーグ全13試合スタメン出場で5ゴール1アシストと結果を残すと、シーズン後半戦からトップチームに帯同。しかし、トップチームでは公式戦6試合の出場にとどまるなど、プレータイムを確保できず。本人は「アンデルレヒトでは、控え組でもないメンバーは練習させてもらえない」と漏らしていた。
一方、ベルギー『Sporza』が13日に報じたところによると、アンデルレヒトのベスニック・ハシ監督は後藤のSTVV移籍について「彼は出場時間の確保を望んでいた。誰が移籍するのか分からなかったので、移籍期間終了まで彼を引き留めようとしたが、彼は興味を示さなかったんだ」とコメント。同選手の姿勢に不満を覗かせたという。
なお、後藤はSTVV移籍後にスーパーサブとして活躍。ここまでベルギー1部リーグ戦5試合の出場で2ゴールを挙げている。同選手のキャリア選択は、自身の成長を優先するか、クラブの思惑に応じるかという難題の象徴でもある。STVVでの挑戦が彼にとって飛躍の一歩となるためにも、今の好調を維持したいところだ。
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