
20チーム制が与える影響と残留争いの長期化
では、20チーム制になったことで、残留争いにはどのような影響が生じているのだろう。考えられるのは「連敗による急転落」と「下位からの急激な巻き返し」だ。
2024年のアルビレックス新潟は第30節時点で10位につけていたが、その後は勝点を伸ばせず、第37節では17位へ転落。辛うじてJ1残留を果たしたものの、一気に順位を落とした。
一方、湘南ベルマーレは第31節終了時点で17位と苦しんでいたが、その後4連勝を達成し、第35節には12位へと浮上。最終的に15位でフィニッシュし、見事残留を決めている。
こうした事例は「残留争いの長期化」と「序盤から中盤にかけての勝ち点積みあげの重要性」を示している。従来も最終節までもつれ込むケースはあったが、今後はさらに”最後までわからない戦い”が続くことになるだろう。

夏の戦力補強の重要性
J1残留を争うクラブにとって、最も重要なのは同じ降格圏にいるクラブとの直接対決だ。これらは”6ポイントマッチ”とも呼ばれ、勝敗が順位に大きな影響を及ぼす。
2025年のJ1第23節では、最下位の横浜F・マリノスが同じく残留を争う横浜FCに勝利して最下位を脱出。今後の残留争いにおいて大きな意味を持つ1勝となった。2023年の第33節でも、15位の湘南ベルマーレが最下位の横浜FCに1-0で勝利。この結果、湘南はJ1残留を確定させている。
さらに、夏の移籍市場での戦力補強も残留への大きなカギとなる。2023年の柏レイソルは、夏に浦和からDF犬飼智也を獲得。犬飼は加入後12試合に出場し、守備の中心として柏の残留に大きく貢献した。2024年の京都サンガでは、6月に加入したFWラファエル・エリアスが10試合で10得点と爆発的な活躍を見せ、残留の立役者となっている。
シーズン途中での新加入選手には即戦力としての働きが求められるが、必ずしもチームにフィットするとは限らない。しかし、京都や柏のように途中加入選手が結果を残せば、チームの流れを一変させ、残留争いから抜け出すきっかけになることも珍しくない。

総合力で挑むJ1残留争いとクラブの真価
現在のJ1は、チーム数と試合数の増加により順位変動の幅が大きくなっている。わずか数試合の結果がシーズンの命運を左右する。連敗による急降下もあれば、連勝や的確な補強で一気に浮上することも珍しくない。
近年の残留争い傾向を踏まえると、目指すべきは従来の「勝ち点40」ではなく「勝ち点43前後」で、早い段階から安全圏を見据えた戦い方が求められる。特に、夏の移籍市場や終盤戦に向けた補強、そして同じ残留争いのライバルからいかに勝点を奪うかが、残留争いの成否を分ける決定的な要因となる可能性は高い。
そして忘れてはいけないのは、サポーターの後押しだ。ホームゲームでの声援や熱気は、勝ち点を手繰り寄せるための大きな武器となる。2025シーズンも、残酷かつドラマチックな戦いから目が離せない。
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