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クラブW杯で活躍した二世選手6選。偉大な父を超えられるか

フランシスコ・コンセイソン 写真:Getty Images

フランシスコ・コンセイソン(ユベントス)

ユーベのエースナンバーを背負う期待大のウインガー
父:セルジオ・コンセイソン

古くは元イタリア代表MFアンジェロ・ディ・リービオ(元イタリア代表コーチ)、元フランス代表MFディディエ・デシャン(現フランス代表監督)、最近ではポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(現アル・ナスル・サウジ)やイタリア代表FWフェデリコ・キエーザも着用したユベントスの背番号7を着けたポルトガル代表FWフランシスコ・コンセイソン。170センチと小柄だがそれも武器とし、抜群のアジリティーと加速性能で相手DFをすり抜けていくウイングプレイヤーだ。

父のセルジオ・コンセイソンは、昨2024/25シーズン途中からセリエAミランの監督を務めた元ポルトガル代表MFだ。父もテクニカルなウインガーだったが、フランシスコはさらにスピードとドリブルが際立っている。クラブW杯ラウンド16で、ユベントスはレアル・マドリードに0-1で敗退したが、フランシスコは全4試合中3試合に先発出場した。

2024年の欧州選手権(EURO)では初戦のチェコ代表戦で代表初得点を記録。2000年大会でハットトリックを達成した父に続く、欧州選手権での親子ゴールを達成した。22歳の若さだが、既にポルト(2020-2022、2023-2024)、アヤックス(2022-2024)でもプレーし、ユベントスが3か国目となる。父も様々な国のクラブを渡り歩いたが、その成功を超えるには、さらなるビッグマッチでの経験と結果が必要だろう。


ティモシー・ウェア 写真:Getty Images

ティモシー・ウェア(ユベントス)

「リベリアの怪人」ジュニアが語る自信と苦悩
(父:ジョージ・ウェア)

ユベントス所属のアメリカ代表FWティモシー・ウェア。父ジョージ・ウェアは、リベリアの伝説的ストライカーで、ミラン所属時の1995年にバロンドール(世界最優秀選手)を受賞した唯一のアフリカ人選手だ。引退後にはリベリア大統領も務めた。1996/97シーズン開幕戦のヴェローナ戦で、相手CKからボールを奪取し、敵陣から約90メートルをドリブルしゴールを決めたシーンは今でも語り草だ。

ティモシーは父の爆発力とは異なり、サイドでのチャンスメイクを得意としている。クラブW杯ではグループステージのアル・アイン戦1試合のみの出場にとどまったが、2024年11月9日のセリエA第12節トリノ戦後のインタビューで父との関係について、「父はいつも私にアドバイスをくれる」と回答。続けて「他の父親と同じように、父は引退したサッカー選手というだけでなく、支えてくれる父親でもいてくれる。父は私に、チームの状況に応じてどんなポジションでもプレーできるようにどんなことにも備えておけと言い、今それを実践している」と語っている。

また、2024年10月のFIFA公式のインタビューでは「父の名前は重圧だが、僕には僕のスタイルがある」と語っているティモシー。あまりにも偉大な父のキャリアは超えるのは難しい目標だが、独自の道で自身のキャリアを切り開きつつあることを示している。アメリカ代表としての活躍も期待される中、彼の成長は注目に値するだろう。


ケフレン・テュラム 写真:Getty Images

ケフレン・テュラム(ユベントス)

伝説的サイドバックの父と全く異なるポジションで才能が開花
父:リリアン・テュラム

フランス代表MFケフレン・テュラムは、ユベントスに所属しクラブW杯で全4試合に出場。父リリアン・テュラムはフランス代表の伝説的右サイドバックだった。父は1998年のフランスW杯優勝メンバーとして知られるが、ケフレンは中盤での運動量が持ち味。クラブW杯ではユベントスのラウンド16進出に貢献し、攻守のバランサーとして存在感を示した。

父のサイドバックとしての偉業とは異なるポジションで輝くケフレンは、クラブW杯を機に欧州トップクラブでの地位を固めつつある。同じフランス代表で、クラブW杯に2試合出場した兄のインテルFWマルクス・テュラムの存在も刺激となっているだろう。彼がフランス代表の主力となる日も遠くないかもしれない。


装いを新たにしたクラブW杯は、上述の二世選手たちの才能が輝く舞台でもあった。彼らは偉大な父親の名声というプレッシャーを背負いつつ、自身の個性と実力で大会を彩った。それぞれが自身のスキルを発揮し父の名声を超える可能性を示している。今後、彼らが所属クラブや代表チームでどのようなキャリアを築くのか、注目が集まる。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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