
京都サンガからU23日本代表MF山田楓喜を期限付き移籍により獲得しているポルトガル1部CDナシオナルに、日本人投資家が経営権を買収する可能性が報じられている。
ポルトガル紙『O JOGO』が4月5日に伝えたところによると、小野寛幸氏が最高経営責任者(CEO)を務めるACAフットボール・パートナーズ(ACAFP)は、ナシオナルの運営会社SADの株式60%を取得する見込み。買収額は1300万ユーロ(約20億円)とみられる。また、同クラブの会長もACAの買収を明言しているが、ACAFPによる経営権取得の可否は4月21日の総会における投票で決まるという。
ACAFPは2022年、当時ベルギー2部のKMSKデインズを買収。ベルギープロリーグ史上初めて日本人指揮官を招へいしたことで話題を呼んだほか、浦和レッズからDF宮本優太(現京都サンガ)を獲得。しかし巨額負債を抱えると、2024年10月に株式を譲渡。同クラブは2024年11月15日までに選手等への給与の支払いが完了しなかったことにより、解散となった。また、ACAFPは2023年3月、FC今治と包括的業務提携契約書を結んでいたが、2025年1月に業務提携契約を解除している。
2024年まで東京ヴェルディでプレーしていた山田は、2024/25シーズンのポルトガル1部リーグ戦でスタメン出場3試合、途中出場4試合と、現時点でレギュラー定着には至っていない。期限付き移籍期間は2025年6月30日だが、ACAFPによる経営権買収の可能性が、同選手の去就に影響を与えるかもしれない。
なお、CDナシオナルはポルトガル1部リーグ27試合を終えた時点で13位。2部入れ替え戦圏内の16位と勝ち点6差であるだけに、山田としてはチームを残留に導くだけの結果が求められる。
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