アジア

「中国人審判でなければ負けていた」国内メディアが代表チームと主審を批判

中国代表 サポーター 写真:Getty Images

 中国サッカー協会(CFA)が主催した4か国対抗の国際親善大会『CFA Team China 2025』は開催国である中国の優勝で幕を閉じた。今大会には中国、韓国、ベトナム、ウズベキスタンの22歳以下代表チームが出場。最終節のベトナム戦で引き分け優勝が決まった中国だが、地元メディアは試合内容を批判しており、ホーム有利の判定を繰り返した中国人主審にも疑問の声が上がっている。

 『網易ニュース』は、この試合で主審を務めた中国人審判について「国内のみで活動しており、国際審判員の資格を持っていない」と指摘。45分には中盤での競り合いからカッとなったFWクアイ・ジウェンが転んだ相手選手の下腹部を踏みつけたが、これに対して何のペナルティもなかった。同じようなラフプレーが何度もあったため、抗議したベトナム人監督がイエローカードを受けることになった。

 ベトナムの攻撃時、中国側がペナルティエリア付近でファウルを犯して止めた際は見逃すシーンが多かったが、1点リードされて迎えた69分のジャッジは非常に正確なものだった。この場面では、互いにスパイクの裏を見せて浮き球に反応していたが、遅れて下から蹴り上げる形になったベトナム側のファウルとなり中国にPKが与えられ、このPKを決めた中国が1-1の同点とした。

 ベトナムは最終節で勝てば優勝という状況だったが、いくつか疑惑の判定もあり、中国との首位攻防戦は1-1ドロー。終盤は中国が退場者を出してベトナムが数的優位となったが、ゴールをこじ開けることは出来なかった。最終節の結果、大会は開催国の中国が1勝2分で優勝。2位韓国、3位ベトナム、4位ウズベキスタンの順となった。

 『網易ニュース』はこの結果について「もし中国人審判が笛を吹いていなければ、ベトナムが勝っていたかもしれない。中国人選手の技術は低く、壁にぶつかりに行くようなドリブルを見せていた。体力的にも問題があり、入ってすぐに息切れしている選手もいた」と指摘。

 また『捜狐新聞』は「中国は良い試合をしたが、ベトナムが難敵だったことは認めざるを得ない。彼らは前半に先制して一時は首位に立った上、中国が同点に追いついた後は数的優位を生かして再三中国ゴールを脅かした。韓国、ウズベキスタン、ベトナムはいずれも強敵であり、中国にとっては貴重な経験となった」と評した。