かつて鹿島アントラーズでプレーしていたマインツ所属MF佐野海舟は、ブンデスリーガ屈指のボランチとして活躍。バイエルン・ミュンヘン戦での波乱演出でも話題を呼ぶなか、デュエル王としてのみならず、スピードスターとしても高い評価を受けている。
サッカー専門サイト『トランスファールーム』では、2024/25シーズンの欧州5大リーグで5試合以上プレーした選手を対象とした「トップスピードランキング・トップ10」を公表。これによると、DFモイーズ・ボンビト(ニース)とFWエマニュエル・エメガ(ストラスブール)が時速36.2キロで1位タイ。FWキリアン・エンバペ(レアル・マドリード)が36.0キロで3位にランクインしたほか、佐野も35.8キロで5位に食い込んでいる。
一方、サッカー専門サイト『データMB』で14日に公表されたデータによると、佐野は2024/25シーズンのリーグ戦で79回のインターセプトを記録したほか、空中戦勝利回数は57に。いずれもプレミアリーグ、ブンデスリーガ、リーグアン、ラ・リーガ、セリエAでプレーする23歳以下のミッドフィルダーの中でトップの数値だという。また、シュートブロック回数も欧州5大リーグのU23MFという範ちゅうで3位に。守備の局面におけるデュエル勝率も10位と、同選手の持ち味であるボール奪取能力は欧州トップレベルの舞台でもいかんなく発揮されている。
鹿島からマインツへの完全移籍が正式決定した後、不同意性交の容疑で逮捕された佐野。後日、不起訴処分となったものの、9月以降は一度も日本代表に招集されていない。ただそれでも、日本代表OBの槙野智章氏は同選手のクオリティーを高く評価。10月27日放送の『ABEMAスポーツタイム』に出演した際、マインツ所属MFについてこう語っている。
「めちゃくちゃ注目ですね。ボールの奪い方とか、マインツがこの順位にいるのは佐野選手(のおかげ)なんですよね。初めての海外移籍なんですけど、対戦相手の選手たちの試合後のコメントの評価も高い。フルタイムでずっと出てますし、パフォーマンスもかなりいいんで、化けるんじゃないかなと。日本代表にも必ず呼ばれると思ってます」
森保ジャパンの中盤でMF守田英正(スポルティングCP)、MF遠藤航(リバプール)、MF田中碧(リーズ・ユナイテッド)らとのポジション争いに割って入るだけのパフォーマンスを見せている佐野。FIFAワールドカップ北中米大会まで残り1年半であるなか、同選手に関する森保一監督や日本サッカー協会(JFA)の判断にも注目が集まる。
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