ヴィッセル神戸の優勝で幕を閉じた2024明治安田J1リーグ。今シーズンの戦いを終えたのも束の間、各クラブは来季に向けて積極的な補強の動きを見せている。来季はどんな新戦力が加わるのか楽しみな一方で、今季活躍を見せた選手やクラブを長く支えてきた選手など既存の戦力が他クラブに流出するのではと心配なファンやサポーターも多いだろう。
そんな中でも去就に注目が集まるのが、他クラブから期限付きで加入している選手の動向だ。文字通り期限が決められた上での移籍であることから、満了に伴い所属元へ戻るのか、それとも完全移籍や期限延長で来季も共に戦うのか、はたまた別のクラブへ行ってしまうのか。特に同じJ1他クラブから加入し活躍を見せた選手たちについては、所属元へ復帰となれば今季の頼もしさが一転脅威へと変わるだけに一層その去就に関心が寄せられているに違いない。ここでは、今シーズンJ1クラブから同カテゴリー内で期限付き移籍し活躍した選手の中から、今冬の動向が注目される3名を紹介していく。※12月22日時点の情報に基づく
荒木遼太郎
鹿島アントラーズからFC東京へ期限付き移籍中
2020シーズンに鹿島アントラーズへと加入し、翌2021シーズンは36試合出場で10ゴールとブレイクしたMF荒木遼太郎。しかし、その後2シーズンは怪我に悩まされるなど思うような活躍ができず今季はFC東京へ期限付き移籍していた。
開幕戦で荒木は早速期待に応える活躍を見せる。1点ビハインドの前半終盤に加入後初ゴールを挙げると、後半再びリードを奪われるもゲームを振り出しに戻すゴールをマーク。いきなり2ゴールの活躍でチームの黒星スタートを阻止した。その後もシュート技術と決定力の高さを見せてはゴールを挙げ、狭いスペースでのボールキープやパスからチャンスメイクでも貢献。最終的に29試合に出場し7ゴール4アシストといずれもチームトップの数字で攻撃を牽引し続けた。
夏にはパリ五輪本大会へも出場を果たしており、リーグ戦での活躍を含め荒木にとって極めて有意義なシーズンとなったことは言うまでもない。それだけに所属元の鹿島としては簡単に手放したくない選手だが、FC東京からしてももはやチームに欠かせない存在。今季各クラブで活躍した期限付き移籍中の選手の中でも、特に去就が注目されていることは間違いない。
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