今年で103回目を迎える全国高校サッカー選手権大会。12月28日(土)の開幕戦を皮切りに来年1月13日(月祝)まで首都圏9会場で開催される。前回大会で使用されていたゼットエーオリプリスタジアム(千葉県)と埼玉スタジアム2002に代わり、今大会よりNACK5スタジアム大宮(埼玉県)とフクダ電子アリーナ(千葉県)が復活する。
関東地区では、どの県予選でも順当に実力校が勝ち上がっている印象。千葉県ではプレミアリーグEASTに所属している市立船橋高校や流通経済大学付属柏高校、一昨年に千葉県代表として初の選手権でベスト8に輝いた新鋭校の日本体育大学柏高校がそれぞれ準決勝に駒を進めている。その日体大柏は準決勝で市立船橋と対戦する。また東京都(Aブロック)は、実力校の大成高校が準々決勝で東京実業高校と対戦しPK戦の末に敗れている。
ここでは、各地で激戦が続く関東地区の予選状況と筆者が注目している選手を紹介する。
関東地区の予選状況
関東地区での注目は何といっても激戦区の千葉県大会ではないだろうか。高校生の最高峰リーグである高円宮杯U-18プレミアリーグEASTに所属する流通経済大学付属柏高校、市立船橋高校のほか、千葉県1部リーグ所属でありながら一昨年に同選手権初出場でベスト8に輝いた日本体育大学付属柏高校がひしめくエリアである。
現在準決勝まで進行している千葉県。準決勝の第1試合では2年連続出場を目指す市立船橋が新鋭の日体大柏と激突する。第2試合では古豪の八千代高校と3年ぶりの本大会出場を狙う流経大柏高校が対戦。また、高円宮杯U-18プレミアリーグEASTで5位の前橋育英高校(群馬県)などの戦いぶりにも注目だ。
注目選手
茨城県:GK重松陽(明秀日立高校3年)
高いキック精度が持ち味で攻撃のビルドアップの起点となる。昨年のインターハイ決勝や同選手権大会でも好セーブを連発している。
栃木県:DF清水陽(矢板中央高校3年)
対人の強さやカバーリング能力には絶対的な自信を持つ。一昨年、昨年と全国の舞台を経験しており、経験値も豊富。
群馬県:DF山田佳(前橋育英高校3年)
高校1年時から公式戦に出場している実力者。守備の強度に加え、長短使い分ける正確な左足に注目。
埼玉県:FW竹内奏海(西武台高校3年)
大宮アルディージャ(J3)ジュニアユース出身の実力者であり、裏への抜け出しや決定力の高さが持ち味である。
埼玉県:GK佐々木智太郎(昌平高校3年)
189cmの長身を生かしたハイボール処理が武器だが、それ以上にシュートストップに長けている。来季J1昇格が決定した清水エスパルスへの加入が内定(10月31日付)。
千葉県:DF岡部タリクカナイ颯斗(市立船橋高校3年)
昨年の同選手権開幕1ヶ月前に持ち前のフィジカルを生かすべくFWからDFにコンバート。対人の強さに加え足下の技術の高さにも定評がある。
千葉県:FW小泉ハーディー(日体大柏高校2年)
高校生離れしたフィジカルに加え、高い身体能力を生かしたアクロバティックなプレーが観衆を驚かせている。準決勝の中央学院戦でも2得点をマーク。次戦の市立船橋戦でも小泉の得点に期待が集まる。
千葉県:MF亀田歩夢(流経大柏高校3年)
テクニック・スピードを兼ねそろえた快速ドリブラー。来季よりカターレ富山(J3)への加入が内定。
神奈川:FW丸茂晴翔(桐光学園高校3年)
高校生とは思えないほど屈強なフィジカルを駆使した推進力が持ち味。決定力の高さも持ち合わせている。
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