毎年恒例となっているイギリス『ガーディアン』選出の「Next Generation 2024(ネクストジェネレーション)」に、アジアから5人の選手が選出された。同紙は毎年10月、その年に17歳となる世界の若手有望株のサッカー選手を特集する記事を掲載している。
2024年版では、アジアからオーストラリア人DFジェームス・オヴェリー(U-18マンチェスター・ユナイテッド)、サウサンプトン加入が内定している日本人FW高岡伶颯(日章学園)、サウジアラビア人FWタラール・ハジ(アル・イテハド)、ウズベキスタン人DFアジズベク・トゥルキンベコフ(ブニョドコル)、そして東南アジア人唯一の選出となったインドネシア人FWアルカン・カカ(ペルシス・ソロ)の計5人が名を連ねた。
アルカン・カカは年代別のインドネシア代表で活躍しているストライカー。往年のブラジル代表のクラッキと同じ名前を持つことから、国内のみならず東南アジアでも既に名前が知られ始めている。2022年のAFF U-16選手権では2ゴールを挙げてチームの優勝に貢献。本家カカ(元ブラジル代表、2016年引退)と同様に187cmの大柄なアタッカーであり、背番号もカカがサンパウロ時代(2001-2003)とレアル・マドリード時代(2001-2003)に着用した8番をつけるなど共通点も多い。
オランダ系の帰化選手を除くと小柄な選手が多いインドネシアにおいて、際立ったフィジカルの強さを持ち、アンダー世代の国際大会では各国の脅威となっている。クラブレベルでは、2023年4月のペルシブ・バンドン戦の後半70分にMFイルファン・バフディム(元北海道コンサドーレ札幌)に代わって途中出場して、リーグ史上最年少の15歳でプロデビューを飾った。同年にはU-20インドネシア代表に飛び級招集された期待のホープ。
因みに、インドネシアサッカー界には、アルカン・カカのように往年のスター選手と同じ名前を持つ選手が非常に多いことで知られている。U-23代表MFベッカム・プトラ、元U-23代表MFカヌー・ヘルミアワン、U-17代表MFジダン・アルロシド、U-16代表DFリオネル・メッシ・アル・ファチリ、A代表DFアフマド・フィーゴ、A代表FWロナウド・クワテなどが活躍中。
過去には、バッジョやゾラ、マルディーニ、シニョーリといったイタリア代表の名選手と同じ名前の選手もいたため、インドネシアでは憧れのサッカー選手の名前を子供につけるという習慣が古くからあるようだ。
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