ポルトガル1部スポルティングCP所属MF守田英正は、10月もFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選に向けての日本代表に招集されることが濃厚。以前から長距離移動に関する疲労蓄積、コンディション悪化が問題視されているが、所属クラブと代表チームあわせての移動距離ランキングでトップ10に名を連ねているという。
森保ジャパンでMF遠藤航(リバプール)とともに中盤を支えている守田。9月開催の最終予選では中国戦、バーレーン戦ともにスタメン出場していたが、ポルトガルメディア『フラッシュスコア』によると、同選手は中国戦前に「最終予選は怪我や長距離移動によりパフォーマンスが落ちる」と漏らしていたという。
またポルトガル紙『O JOGO』は、国際Aマッチデー終了後の21日にスポルティング率いるルベル・アモリム監督のコメントを紹介。これによると、指揮官は「守田は(9月に日本代表の活動に参加するまでは)非常に素晴らしいパフォーマンスを発揮していた。しかし日本代表に招集されることで、長距離移動をして時差や生活リズムが頻繁に変わる。適応する時間はほとんどない。代表に招集されるとほぼ毎回起こることだ」と、日本代表MFの状態悪化を明かしたという。
10月の代表戦を前に、FIFPRO( 国際プロサッカー選手会)は2023/24シーズンにおける欧州でプレーする選手の出場試合数や移動距離に関するデータを公表。これによると、試合数の増加や過密日程、長距離移動などにより54%の選手が過剰な負荷により、負傷のリスクにさらされているという。
また2023/24シーズンの移動距離ランキングでは、守田がスポルティングと日本代表あわせて142329kmで9位に。移動時間は186時間にものぼる。そして出場試合数ランキングでは、アルゼンチン代表FWフリアン・アルバレス(アトレティコ・マドリード)が75試合で1位だったという。
試合数の増加や長距離移動に関する問題を巡っては、DF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)が2022年に「普通に考えて4年間で地球8周はあり得ない。いつ体が壊れてもおかしくない」と苦言。選手への負担増加を訴えたほか、同選手やレオナルド・ボヌッチなどセリエAクラブ所属選手の署名入り抗議書がFIFPROに提出されたことで反響を呼んでいた。
日本代表招集による長距離移動は、2023年にもひとつの問題として話題に。MF久保建英(レアル・ソシエダ)が同年10月の国際親善試合カナダ戦を前に、所属クラブでの連戦やスペインから日本への移動に対して「正直きつい」と漏らしたほか、MF伊東純也(スタッド・ランス)は11月に所属クラブの会見で「日本からフランスへ帰って来た時は少しキツイですけど、ある程度慣れているので大丈夫です」と語っていた。
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