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菅原由勢が初得点もチームは連敗。英1部サウサンプトンの突出したスタッツとは…

ラッセル・マーティン監督 写真:Getty Images

上位チームと並ぶパス数が示すものとは

昨シーズン、平均600本を超えるパス数を記録したのはシティとブライトン・アンド・ホーブ・アルビオンのわずか2チーム。一昨年はシティのみ、2021/22シーズンまで遡るとシティとリバプール、チェルシーの3チームだった。このことから、この数字は限られたチームだけが記録できる数値であることがわかる。

第1節のニューカッスル・ユナイテッド戦では、前半に退場者が出たため1人多いサウサンプトンの方が比較的パスを多く試行しやすい環境だったといえる。しかし、退場者が出なかった第2節以降も600本越えをマークし続けており、マーティン監督が多くのパスをつなぐスタイルを貫いていることがうかがえた。

パス数が多いことはボール保持時間の長さにつながる。シュートまで完結させることを意図しているとすれば、シュートを多く打つための手段としてパスを使っていると考えられる。シュートを打つ目的はゴールであり、多くのパスをつなぐチームは相手ゴールに迫るシーンが多いと推測される。

そこでパス数が多いチームはそれだけ得点も多いという仮説を立て、パスと得点の相関関係を検証した。その結果、直近の3シーズンで正の相関を確認することができた。つまり「ゴールが多いチームほどパスが多くなる」ということである。「相関関係」は一方が変化するともう一方も変化する状態を指すだけであり、それだけで2つの事象に因果関係があると判断できるものではない。そのため両記録を結びつけることは難しいが、複数のシーズンで同じ傾向があった。

プレミアリーグ2023/24の1試合平均パス数と得点の関係性について

しかしながら前述の通り今季サウサンプトンのゴール数はわずかに1で、現時点ではこれまでのシーズンの特徴から外れることになる。シュート数は「42」でリーグ7位と決して少ないわけではないが、決定機逸は「5」で10位となっており、それほど多いというわけでもない。しかし一方で、比較的低い値を示していたのが「シュート正確性」だった。枠内シュート率「29%」はウェストハム・ユナイテッド、エバートンに次ぐワースト3位である。しかしウェストハムは「19%」で断トツの最下位だが、4ゴールを記録している。

繰り返しになるが、今シーズンはまだ始まったばかりで今後いかようにも変化があり得る。まずサウサンプトンに求められるのは枠内に飛ばすシュートとそれに伴うゴールだ。連続したシーズンで確認できたパスと得点の関係性について傾向をなぞり、最低でもプレミア残留を決めてもらいたいと願うファンは少なくないだろう。

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名前:タケハラ・スカンジナビアデザイン
趣味:ランニング
好きなチーム:ブライトン、ニューカッスル、ノッティンガム・フォレスト
フットボールのスタッツデータという側面に関心があります。プレミアリーグのデータやスタッツに関連した記事などを作成したいと考えています。それ以外の記事も作成したいとも考えていますので、読んでいただけたら嬉しいです。

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