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小久保玲央ブライアンの五輪活躍に「見ていない」発言も。STVV幹部が監督支持

小久保玲央ブライアン 写真:Getty Images

 シント=トロイデンVV(STVV)はパリ五輪U23日本代表GK小久保玲央ブライアンや日本代表DF谷口彰悟を獲得したが、ベルギー1部リーグ開幕から1分3敗と最下位に低迷。早くもクリスティアン・ラタンツィオ新監督の解任報道が飛び交っているが、日本人以外ではないクラブ幹部が指揮官を擁護している。

 STVVは今年夏の移籍ウィンドウで、GK鈴木彩艶をパルマへ完全移籍により放出すると、ベンフィカから小久保を獲得。しかし得点力不足解消が求められる中、19日時点ではストライカーの獲得が実現していない。また小久保、MF藤田譲瑠チマ、MF山本理仁のU23日本代表招集もあり、プレシーズントレーニングで一度も全選手が揃わず、そのままシーズンに突入。谷口が不安定なパフォーマンスを露呈するなど、リーグ戦4試合で14失点と守備陣が崩壊している。

 厳しい船出となっている中、ラタンツィオ監督は今月17日のベルギー1部リーグ第4節を前に、記者会見で「(開幕からの成績不振で)プレッシャーに晒されていることは承知している。特に私に関してはそのような状況にあるが、我々は前を向いている」と語りつつも、「もっと時間が必要であり、やや不公平だ」と不満をあらわに。パリ五輪における小久保の活躍については「私服姿しか見ていない」と関心を示さなかった。

 しかしSTVVのデイビッド・ミーカーズ会長はベルギー紙『HBVL』のインタビューで「ただ監督を批判するだけではいけない」と現指揮官を支持したほか、今季低迷の責任を現場に押し付けないことを強調。「クラブ内の誰もが、ギアを切り替えなければならないことを認識している。立石敬之CEO(最高経営責任者)は補強について決断を下すことになる」と新戦力獲得の可能性も示唆したという。

 なおベルギーメディア『Voetbal』によると、STVVは鈴木の放出等で1900万ユーロ(約30億6000万円)の収入を確保した一方、ここまで新戦力獲得に費やした金額は100万ユーロ(約1億6000万円)未満。「STVVのファン・サポーターには、2名のアタッカーを獲得する方針が伝えられた」と報じている。