明治安田J1リーグ第10節の浦和レッズ対名古屋グランパスは、4月28日に埼玉スタジアムで開催。試合後、「原爆」というワードによる誹謗中傷投稿の応酬が物議を醸し、浦和が声明を出す事態に発展する中、鹿島アントラーズ、日本代表OBの内田篤人氏が前向きなコメントを残した。
両クラブのサポーターを攻撃する誹謗中傷を巡っては、X(旧ツイッター)上で「一線を超えている」などと批判が相次ぐ中、浦和サポーターを名乗るSNSユーザーが当該投稿を削除。「『浦和に原爆を』との書き込みに逆上した」と浦和サポーターに対する一部投稿に反発する目的があったことを明かしている。
また浦和は今月1日に「SNS上での誹謗中傷」と題して声明を発表。「スポーツが日常にある幸せが広がっていくことを願う浦和レッズは、仮に「勝利のため」という理由が伴っていたとしても、社会正義に反する行為を肯定することは絶対にありません。そして、「勝利のため」という理由で社会正義に反する行為を行う人を、サポーターとは認めません」などと、誹謗中傷を断固認めない姿勢を前面に押し出している。
この誹謗中傷問題を巡り様々な意見が飛び交う中、内田氏が注目したのはJリーグの観戦環境だ。インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月2日配信開始の「内田篤人のフットボール・タイム」では、内田氏と野々村芳和Jリーグチェアマンが対談。内田氏はJリーグの観戦環境やファン・サポーターが作り出す雰囲気について、野々村チェアマンから私見を求めると、以下のように語った。
「今ちょうど、僕がシャルケでプレーしていた時のチームメイトが日本に遊びに来ていて、この前の浦和対名古屋に行ってもらった。『やっぱり安全だね』と、彼は一番最初に言っていた。ドイツなんかは、(スタジアムに)子供やおじいちゃん、おばあちゃん連れて行くことができるけど、発煙筒が飛んだりして危ない。日本は安全でキレイ。彼も言っていたけど、Jリーグの試合にもっと海外の観光客が見に来ても面白いなと。そのくらい価値のあるものだと思った」
スタジアム観戦の安全面で海外から高い評価を受けているJリーグ。それだけに、昨年8月3日にCSアセット港サッカー場で開催された天皇杯4回戦・名古屋対浦和における浦和サポーターの暴動は、断じて許されない。
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