ガンバ大阪のコーチである元日本代表の遠藤保仁氏が、Jリーグにおけるビッグクラブ誕生を熱望。日本代表FW福田師王(ボルシアMG)をはじめ、Jリーグを経由せずに海外移籍する選手が増加する中、Jリーグの魅力に関わる問題について持論を展開している。
今年3月放送の『サタデーナイトJ』(テレビ東京系)では、G大阪のレジェンドが対談。元チームメイトの播戸竜二氏から「今後のJリーグに望むこと」を訊かれた遠藤氏は、「反対する人も多いけど、Jリーグのクラブに格差が生まれてほしいと思っている。レアル・マドリードとかバルセロナのように」と語った上で、「今のJリーグには、目標となるクラブが多すぎる」とバッサリ切る。
そして、Jリーグでのビッグクラブ誕生を望む理由として「Jリーグはどこが優勝してもおかしくない。だから飛び抜けたチームがないから、飛び抜けた予算も出さない。だけど、レアル・マドリードやバルセロナに行きたいと思ってプレーする選手は多いと思う。(日本でも飛び抜けたチームがあれば、)そういう選手が勝手にモチベーション上げて、普段の練習試合からやるようになる」と、Jリーガーのモチベーションに言及。
播戸氏が「今は(若手選手が)まず海外に行くという流れだけど、まず日本のビッグクラブでプレーしておきたいと(思うようになる)」と頷くと、遠藤氏は「すべての待遇が良くなって、かつ常にタイトルを目指せるチームだったら、結構選手残ると思う」と主張。ビッグクラブ誕生により、有望株の海外流出阻止、Jリーグの魅力アップに繋がるとの見解を示した。
なお、Jリーグのチーム構成には、浦和レッズ所属のデンマーク人DFアレクサンダー・ショルツも言及。同選手は昨年5月にデンマーク紙『tipsbladet』のインタビューで以下のようなコメントを残していた。
「Jリーグはデンマーク1部よりもレベルが高い。残留争いのレベルがかなり高いし、Jリーグの下位クラブにとって、デンマーク1部リーグの戦いは簡単だよ。ただ上位は信じられないくらい似たようなチームが多い。デンマークのリーグもそうだけど、圧倒的に抜けているクラブがないんだ。客観的に見ると、デンマークのリーグはそこまで良いというわけではないね」
ショルツと遠藤氏のコメントを踏まえると、優勝争い、残留争いのどちらに焦点を当てるかによって、Jリーグに対する評価が分かれるかもしれない。
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