横浜フリューゲルス、京都パープルサンガ(現京都サンガ)、ガンバ大阪、ジュビロ磐田でプレーした遠藤保仁氏(現G大阪コーチ)は、昨季限りで現役引退。中村俊輔氏(現横浜FCコーチ)との対談で、自身の引退理由を語っている。
遠藤氏の現役引退は、今年1月9日に磐田が公式サイトを通じて発表。G大阪は同日にトップチームコーチとしての招へいを発表したが、本人は引退会見を開かず。エージェント会社『ONE CLIP』の公式YouTubeチャンネルを通じて「オフ真っ只中で。本来であれば、記者会見とかそういうのを開かなきゃいけないのかなと思っておりましたが、記者会見で真面目に語るのも僕らしくないかなというのもあり、そして何と言ってもオフはオフなので。オフを満喫したいので、記者会見を開くことはしませんでした」と語っていた。
日本代表のレジェンドである遠藤氏と中村氏は、今月25日放送予定の『KICK OFF! KANSAI』(毎日放送)で対談。中村氏から「いつ(引退決めた?)引退会見してないじゃん。なんでしないの?」と訊かれると、「(会見)嫌いだから。YouTubeでやった。そろそろ引退かな(という感覚)は、2、3年前くらいから(あった)」と答える。
つづけて「(引退した理由は)3つあって」と切り出すと、「(一つ目は)夏場(にプレーするのが)無理。二つ目は、監督・指導者になろうかなという(考えがあった)。三つ目は、今のサッカーが…なんて言ったらいいのか。言い方難しいな。今現代のサッカーに飽きた」と説明。すると、中村氏は三つ目の理由に対して「うん」と頷くと、「言い方変えてそれかよ」と突っ込んだ。
三つ目の理由である「フィジカル重視の現代サッカー」には、日本代表OBの中田英寿氏も異論を唱えている。同氏は昨年11月、セリエA(イタリア1部)ローマ時代のチームメイトであるフランチェスコ・トッティ氏と対談した際に「どれだけ走れて、どのぐらい速いか、強いか(が重要になっている)。サッカーをすることと、走ることが全く異なるもの。そこが問題なのに分かっていない人が多い。ファンタジーのあるプレーはもう見られない」と述べると、「だから、俺はもうサッカーは一切見ない」と厳しい言葉を残していた。
またサンフレッチェ広島・浦和レッズ・FC岐阜OBの柏木陽介氏(現FC岐阜クラブアンバサダー)は、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月7日配信開始の『内田篤人のフットボール・タイム』にゲスト出演した際、昨季限りで現役理由について「怪我もあるけど、最終的には今のサッカーのスタイルについていけない。ついていけないというか、面白くない。フィジカルが重視されてきている。(自分のような)フィジカルゼロの人間に『フィジカルが…』と言われたら、しんどい」と、現代サッカーのスタイルにフィットしないことを挙げていた。
一方、一つ目の理由である「酷暑下でのプレー」については、Jリーグ秋春制移行を巡る議論でひとつのテーマに。元日本代表DF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)も昨年、『内田篤人のフットボール・タイム』に出演した際、秋春制移行の議論に関連して「この暑さで試合をするのは、もはや生命の危機を感じる。無理。サッカー面で言うと、パフォーマンスがとか強度がとか言うけど、シンプルに危ない。これは雪とか以前の問題」と訴えていた。
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