興國高校サッカー部監督時代に日本代表FW古橋亨梧(セルティック)らを指導した内野智章氏(現奈良クラブ・ユースコーチ兼テクニカルダイレクター)が、日本代表のGK問題で持論を展開。ガンバ大阪から町田ゼルビアへ期限付き移籍中の東京五輪日本代表GK谷晃生の招集を森保一監督に提言するとともに、AFCアジアカップの代表メンバーであるGK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV:STVV)にも言及した。
GKシュミット・ダニエル(STVV)やGK中村航輔(ポルティモネンセ)など欧州リーグでのプレー経験が豊富な守護神が代表選外となったアジアカップ。鈴木が全5試合で失点すると、控えのGK前川黛也(ヴィッセル神戸)、GK野澤大志ブランドン(FC東京)もA代表キャップ数が5未満であるだけに「経験不足」との批判が相次いでいた。
今年3月の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦までにGK陣の再整備が求められる日本代表。一部では、カタールW杯代表メンバーのシュミットを再招集する可能性も報じられている。
そんな中、内野氏は今月11日にYouTubeチャンネルを更新。「世界で戦う代表となれば、身長190cm近くは必要になってくる。サイズがあって、かつ不必要なボールロストをなくすために、フィールドプレーヤーとしてプレーできるようにならないと世界では戦っていけない」と代表GKに求められる2つの条件を提示。その上で「この2つの条件と、次のワールドカップに向けて年齢とかも考慮して、谷選手と彩艶選手かなと(思った)」と、自身の思い描く代表GK陣に鈴木と谷を指名した。
身長187cmで現在23歳の谷は、かつて湘南ベルマーレの正守護神として活躍。2021年にU24日本代表の一員として東京五輪に参戦したほか、翌年7月にはEAFF E-1サッカー選手権の日本代表に選出。東京五輪世代屈指のゴールキーパーとして、今後のさらなる飛躍が期待されていた。
しかし湘南からG大阪復帰1年目の2023シーズンは、低調なパフォーマンスを露呈。5月中旬以降はGK東口順昭に正守護神の座を明け渡すと、昨年8月にFCVデンデルEHへ1年レンタルにより加入。しかしデンデルでも出場機会に恵まれず、今年1月にレンタル打ち切り。GKポープ・ウィリアムの後釜として、G大阪から町田へ期限付き移籍している。
身長190cmで現在21歳の鈴木は、浦和の下部組織出身。谷と同じくパリ世代屈指のGKとして期待を寄せられながらも、浦和ではGK西川周作からレギュラーを奪えず。昨年8月にマンチェスター・ユナイテッドからオファーが届いたものの、出場機会を優先してSTVVへ移籍。STVVではシュミットからレギュラーの座を奪っている。
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