Jリーグ

注目選手揃い!今冬の個人昇格10傑【J1リーグ2024】

アルビレックス新潟 写真:Getty Images

宮本英治

いわきFCからアルビレックス新潟へ

2023シーズンがJ2初挑戦となったいわきFC。残念ながら結果は18位と厳しいものだった。しかし、選手個々に目を向けるとその評価は高く、今冬複数の選手が個人昇格を果たし新シーズンはJ1で新たな挑戦をスタートさせることとなっている。

そのうちの1人、MF宮本英治は昨年のいわきでリーグ戦41試合に出場。ほぼフル稼働で3ゴール2アシストを挙げた。守備での貢献はもちろん、積極的な持ち運びやゴール前へ侵入する姿など攻守両面で躍動していただけにアルビレックス新潟へ移籍になったことは、いわきにとって残念な結果だろう。

移籍先の新潟では、中盤を支えたMF高宇洋が今冬FC東京へ移籍。中盤の要が抜けた穴をどう埋めるのか、新潟にとっては2024シーズンを戦う上で1つのカギとなるだろう。J1初挑戦となる宮本がその大役を果たせるのか。多くの試合でスタメンに名を連ねることを期待したい。


FW島村拓弥(ロアッソ熊本所属時)写真:Getty Images

島村拓弥

ロアッソ熊本から柏レイソルへ

2022年は、シーズン終了後に多くの主力選手がJ1へ個人昇格したロアッソ熊本。そんな状況の熊本へ移籍したMF島村拓弥は、加入初年度ながら2023シーズン36試合に出場。右サイドを主戦場に、高いキープ力と推進力を発揮し数多くのチャンスを演出した。島村にとっては、2018シーズンに所属していたFC岐阜以来となるJ2の舞台だったが、堂々たる活躍を果たしたと言えよう。

今冬、柏レイソルへの移籍が発表された島村。2023シーズンは17位と残留争いに巻き込まれた柏で、特に課題となったのが得点力であり、シーズンを通して33得点はJ2に降格した横浜FCに次いでリーグワースト2位。FW細谷真大やMFマテウス・サヴィオといった能力の高い選手もいる一方でゴール数は伸び悩んだ。

また、この冬は2023シーズン開幕前にJ2のモンテディオ山形より加入していたMF山田康太が、ガンバ大阪へと移籍した。チャンスメイクと選手層を確保するためにも、島村に対する期待は大きなものとなるだろう。24歳とここからさらに成長を期待できるだけに、巻き返しを狙う柏の新たな武器となれるか注目だ。


MF長谷川元希(ヴァンフォーレ甲府所属時)写真:Getty Images

長谷川元希

ヴァンフォーレ甲府からアルビレックス新潟へ

ヴァンフォーレ甲府は今冬、期限付きでチームに所属していた選手も含め昨年の主力選手の多くがチームを去った。なかでも2024シーズンに向けて大きな痛手となったのが、MF長谷川元希のアルビレックス新潟への移籍だろう。2023シーズン39試合とリーグ戦ほぼすべての試合に出場し、7ゴール6アシストと多くのゴールに絡みチームの中核を担っていただけに、流出による影響は計り知れない。

一方、移籍先である新潟では、昨夏MF伊藤涼太郎がベルギーのシント=トロイデンVVへ移籍。さらに今冬は伊藤の跡を継ぐように攻撃の要として躍動していたMF三戸舜介がオランダのスパルタ・ロッテルダムへ移籍した。

このことから、新潟は攻撃のかじ取り役として長谷川に大きな期待を寄せているに違いない。J2のみならずACLの舞台でも光った甲府のアタッカーが、初のJ1でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。


MF平川怜(ロアッソ熊本所属時)写真:Getty Images

平川怜

ロアッソ熊本からジュビロ磐田へ

2023シーズン開幕前、2022シーズンの躍進を支えたMF河原創やFW髙橋利樹ら主力の多くを個人昇格で失ったロアッソ熊本。下位に沈みながらもJ2残留を果たせたのは、MF平川怜がチームに残り活躍したことが大きかったと言えよう。

2022年8月にFC東京から加入した平川は、2023シーズン41試合に出場。7ゴール9アシストとチーム全体の3分の1近いゴールに直接絡み攻撃を牽引した。しかし、今冬は複数の噂が囁かれる中でジュビロ磐田への移籍が決定。熊本としては昨年に続き、主力選手の流出を味わうことになってしまった。

磐田からすれば昨年リーグ戦で直接対峙し、ゴールこそ与えなかったものの同カテゴリーで怖さも十分に味わった選手の1人。熊本にとって大きな痛手ではあるが、伸び盛りの23歳が久々のJ1でどのような活躍を見せてくれるのか、今冬個人昇格を果たした選手の中でも特に多くのJリーグファンが期待する選手であることは間違いない。


FW藤本一輝(大分トリニータ所属時)写真:Getty Images

藤本一輝

大分トリニータから町田ゼルビアへ

昨年9位でシーズンを終えた大分トリニータは、数こそ多くはないが複数の主力を手放すこととなった。DF上夷克典がJ1サガン鳥栖へ、MF高畑奎汰がJ1復帰を果たしたジュビロ磐田へそれぞれ移籍。そして、特に痛手となり得るのが町田ゼルビアへと移籍したFW藤本一輝の存在だろう。

藤本は2023シーズン、チームトップタイとなる6ゴールをマーク。そのほかにも、左サイドからの突破に背後への抜け出しと自身の魅力を存分に発揮していた。それだけに、大分としては大きな武器を失ったと言わざるを得ない。

町田は昨冬に続き、今冬も藤本のほかDF昌子源など即戦力を複数補強。初のJ1へ、選手層を厚くして挑むことができそうだ。前線にはFWエリキを筆頭に、昨年J2を湧かせた選手たちがずらりと並ぶ。藤本にとっては過酷なポジション争いが待っているだろうが、自身3年ぶりとなるJ1の舞台で成長ぶりを見せられるか注目だ。

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名前大島俊亮
趣味:サッカー観戦、ゲーム(スポーツ、シミュレーション、アクションなど)
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